先日仙台に行ってきました。別にGotoキャンペーンに便乗したわけでもありませんが、そろそろ、北海道外に出掛けてもよいのではないか?と思い、気になっていたことを調べに出掛けました。こんな時期のせいか、仙台駅前直近のホテルが朝食付きで11,000円で泊まれました。

 

今回の仙台行き目的は、仙台市西方太白区・青葉区の「茂庭」はアイヌ語の「モイワ」ではないかどうか?』を確かめることです。

 

 

北海道には遠くからでもよく目立つ小独立丘を「茂岩」、「藻岩」、「萌和」などを当てた「モイワ」が数多く存在しています。典型的なのは現在は円山と呼ばれている札幌市街西方のものです(現在の藻岩山は、もと「インカルウshぺ」)。これらはもちろんアイヌ語地名です。

 

一方。東北北部(ほぼ北緯40度以北)には「茂谷」、「靄」、「母谷」、「母屋」などの字を当て「モヤ」と読む小独立丘が点在しています。これらはその形、まわりにある数多くのアイヌ語地名から北海道の「モイワ」と同じアイヌ語地名と考えて間違いないと思います。

 

そこで、東北中南部にいくつかある「茂庭」(もにわ)もやはりアイヌ語の「モイワ」由来なのだろうか?という疑問が生じます。東北地方でアイヌ語地名が濃厚地域な南限は西は秋田・山形県境、東はやや南の宮城県の鳴子、大崎平野とされています。しかし茂庭の分布はそれより南ということになります。

 

「モイワ」にしろ「モヤ」にしろ、地形としては独立した小丘をそのように言うわけです。仙台の茂庭地区には「モニワ」という名の山はありませんが、太白山下地図矢印)という標高320.6mの小独立丘があります。これの形状がモイワに似ているとすれば、茂庭はアイヌ語地名である可能性が高いのではないでしょうかね

 

仙台地下鉄東西線終点の八木山動物公園駅(下地図)で下車、ブロンプトンを組み立てA~Jというコースで走りました。このうちF~Jの地域が茂庭地区です。今では茂庭台呼ばれる新興住宅街が形成されています。

国土地理院地図 仙台西南部(令和2年)より

 

走り出すと、すぐに太白山「周囲からたいへん目立つ山」であることがわかりました。そのため仙台が政令指定都市となる際に「太白区」という区名が付けられてのでしょう。

地点Bのアンダーパス上から

C地点より

D地点より

E地点より

 

 

さて、ここまでで太白山が「周囲からたいへん目立つ小独立丘」である音がわかりました。

地点から右折北上し、いよいよ茂庭地区に入ります。

地点

 

ところが、地点からはだらだらと続く連続登り勾配となり、ブロンプトンでの登りは結構きつく、周囲を眺める余裕はなく、G地点に着くまで太白山のことは忘れていました。

 

茂庭地区地点より見た太白山

 

結論として太白山は周囲からよく目につく小独立丘であり、アイヌ語でいうところの「モイワ」であり、「茂庭」という地名も、アイヌ語の「モイワ」に由来するものであると思います。

 

参考までに北海道の「モイワ」と、北東北の「モヤ」の典型例を示します。

 

北海道の「モイワ」札幌市円山(もとモイワ山)

 

北東北の「モヤ」 秋田県鹿角市毛馬内の茂谷(もや)

秋田県大館市(旧北秋田郡田代町)の茂屋方(もやかた)山