旧厚田村は現在石狩市と合併して、石狩市厚田区と政令指定都市の一地区のようになっていますが、札幌のベッドタウンの印象の強い旧石狩市とは異なって、純漁村といった趣で私の意好きなところのひとつです。

旧厚田村全図 国土地理院20万分の1地勢図「札幌」(H20)、「留萌」(H20)より

 

国道231号線は1972年に石狩河口橋ができて厚田と札幌方面は直結していますが、以前は渡船(フェリーボート)しかなく、国道231号線は動く国道とも言われていました。

 

さて、最初にお示しするのが、旧厚田村南部の望来(もうらい)の丘からの風景です。

 

札幌から日本海に沿って北上する国道231号線は、石狩河口橋を過ぎ丘に登ったあと、今度は一気に坂を下って望来の集落に降ります。その北を眺めた景色は絶品です。遠くに増毛山地、石狩湾、厚田の海岸の崖、北海道でも有数の風景だと思います。坂の途中に駐車場があって、そこに車を止めてその景色を堪能するのも一興です。

2.5万分の1地形図「望来」(昭和61年より)

望来の丘からの風景

 

厚田市街の名物は、毎日開かれている「厚田港朝市」です。取れたての魚介物や野菜、雑貨を売る店が立ち並び、札幌からも買い物客がやってきます。

 

今は、カレイ、ヒラメの旬で、今回はカレイの一夜干し3枚を買いました。もちろん美味。以前は生きたヒラメを買って、家で刺身にして食べたこともあります。

 

厚田港朝市の様子

 

2.5万分の1地形図「厚田」(平成5年)より

 

厚田市街の北側にある休憩駐車場のアイロードから見る南側の厚田港・石狩湾を挟んだ札幌西方や積丹半島の山々の風景もなかなかです。

 

左から恵庭岳、空沼岳、手稲山、余市岳

拡大 手稲山から余市岳、朝里岳

 

北を見ると、増毛山系が海岸に迫り、昭和40年代前半まで車道はなく、濃昼(濃昼)山道が歩く国道(231号線)でした。よって旧浜益村は石狩市と合併する前は滝川警察署の管轄でした。

北側、安瀬(やそすけ)、濃昼方面を望む。