氷河について色々調べているうちに、セントへレンズ山の1980年の大爆発によって山体崩壊後にできた噴火口(カルデラ)内に新しい氷河ができて現在も成長中との記事を見つけました。確か以前のNational Geographic誌の記事にもあったような気がします。

 

セントへレンズ山の位置

衛星写真

 

名前はカルデラ内にあるため、「クレーター氷河」(Crater Glacier)というそうです。

 

北向きに開いた火口の南側の火口壁に日光を遮られ、中央火口丘を挟んでU字型(馬蹄形)にクレーター氷河は成長しています(下写真)。

 

クレーター氷河 at Mt St Helens Ws  USA

 

発見されたのは、大噴火から20年後くらい。短い期間で氷河が形成された要因は、冬季大量の積雪があること、南側の火口壁が日光を遮ること、依然活動中の中央火口丘からの火山灰などの氷河上の堆積が暖熱効果を持つこと、などが考えられるそうです。

 

写真で見るように立派な氷河です。氷河の末端の標高は2100mくらいだということ。日本だってちょっとしたした条件が整えばこの程度の氷河はできるかもしれません。

 

地球温暖化の影響で氷河は縮小しているとの報告が多いですが、あらたにできることもあるのですね。