20代の頃、妹とカナダのイエローナイフへ、オーロラを見に行くツアーに参加したことがある。
極寒の地。調べてみるとマイナス20度を超える場所。
オーロラを見る以外は、犬ソリ体験、エスキモーの人たちとの交流会、最終日に凍ってるかもしれないナイアガラを見て帰りましょ。
、、、と、色々あるにはあるが、ほぼ、オーロラを見ることに全てを捧げるようなツアー内容だった。
観測するチャンスは3回。
一応、パンフレットには見られる可能性は80%とか、確か書いてあったはず。
ただ、オーロラと言っても、
薄〜く、え?もしかして、これ、オーロラ?って位のものでも観測出来たとカウントするらしい。
だから、このツアーに参加することは、ちょっとした賭けでもある💦
しかし、そこは若い女子二人旅。
パンフレットに載せられたオーロラのあまりに美しい写真に虜になってしまい、もう頭の中はオーロラだらけ!
自分たちの旅をプラスに考えるためにも、
たとえ見られなくても、極寒の地!マイナス20度超えなんてそう経験できることでもないし!
と気持ちを奮い立たした。
そして、ついに待ちに待った旅立つ日。
ツアーには私たち以外にあと一家族が、ご夫婦と息子さんの3人で参加されていた。
冬にわざわざイエローナイフ。
当時は物珍しかったのか、ツアーも少人数での催行。飛行機もガラガラ😅
乗り継ぎも含めてめちゃくちゃ時間をかけて、ようやくイエローナイフへ😍
着いて、空港を出た瞬間
さむっー!!!!!
さむ!!!
もう、当然今まで経験したことのない寒さ。
まつ毛までもすぐに凍る😱
言われた通りの防寒してきても、突き刺す痛さ!
その日から始まる夜のオーロラ観測。
どないな寒さなんだ?
恐怖と期待が入り乱れる。
ホテルに着いたらすぐに、その日の観測地に行くための、防寒具のサイズ合わせ。
頭の先から足の先まで。
こんなに着込むの😆⁉️⁉️
って位の重ね着!
しかし、夜になりいざ、犬ぞりに乗って現地まで。もう、3分もすれば足の指が痛い〜!動かーん!凍傷になる〜😭😭
泣きそうな寒さ!今も忘れられない💦
観測場所にはテントがあり、その中で待機しながら、ひたすらオーロラの出現を待つ。
暖炉があり、トナカイの肉のシチューが食べ放題。
オーロラが出たらガイドさんが教えてくれるので、それまでやること無し。
その代わり同じツアーの3人家族とずっと喋るわけだから、めちゃくちゃ仲良くなった!それはすごくよかったわ✨✨
しかし、1日目、2日目と、数時間テントの中に滞在するも、なーーんも見えずに終わってしまった😭
あ〜、あとチャンスは一回か😭
でも、こんな、寒さの中、こうして出会いがあってお喋りできたのもそれはそれで貴重だね〜と、もう、明日見られなかったときの布石を打つかのような会話。
そして、いよいよ、翌日。
ラストチャンス!!
3回目の犬ぞりに乗って、現地まで行く。なぜか寒さにも少し免疫がついたのか、体は寒さを受け入れ態勢になりつつある。
今考えると、若いって素晴らしい😍
そして、テントに入り数時間がたち、
あ〜、今日も見れないかなぁと、話していたら
ガイドさんに大きな声で呼ばれた!
え?もしや、もしや、もしやー??
慌てて外へ出る。
えー!!
めちゃくちゃ
綺麗ー!!
青と緑を基調にした、まさに空のカーテン。ゆらゆら揺らめく神秘的な姿。
みんなで泣いた。嬉しすぎて、感動しすぎて。
ガイドさんも
SO LUCKY!!
と喜んでくれた。
ここまで美しく見られることはなかなか無いとのこと。
まさにこの写真のまんま!
仲良し家族のお父さん。
どうやら、ワインを、その瞬間のために隠し持ってて、
皆で、極寒の中、オーロラを見ながら乾杯!なぜか、その時は不思議な程、寒さを忘れていた。
私の人生で一番美味しかった赤ワイン。
たぶん、これからもこの日のワインを超えるワインには一生出会わないんじゃないかな😌
そんな最高にラッキーな旅を終え、帰国しても、余韻は続く。
そして、仲良し家族との交流も続く。
やはり、同じ感動を共にした絆は強いもの。
その後月日は流れ、
昨年、仲良し家族のお父さんが亡くなられた。
最期の最期まであの20年以上前の旅が忘れられなくて、いつも夫婦で話してたとのこと。
そして、遺影にはその時、皆で乾杯した時の写真が使われていた。
めちゃくちゃ素敵な笑顔!
心の底からの最高の笑顔!!
あ~、たった1週間の旅でも、心にこれだけ響いて焼き付くもの。
物は無くなるかもしれないけれど、記憶は生きてる限り、ずーーっと自分の宝物。
私はこの日この瞬間のオーロラの美しさ、ワインの味、そして皆の笑顔。絶対に一生忘れることは無いだろうな😌