『ダウン症のある娘は
5歳からピアノを習い始めました

きっかけは私の母が言ってくれた
「指先を使うと脳への刺激になるから
ピアノでも習わせてみたら?」
という言葉でした

主人も私もピアノを弾けません
たまたま近所に同じダウン症で
ピアノを習っている
4歳上のお姉さんがいらしたので
早速 先生を紹介して頂きました

療育のつもりで最初は本当にゆっくり
全部の音に「ドレミファ」を
カタカナで書き込んでいました

習得に時間がかかるので
「とにかく楽しく療育出来れば」
…というつもりで続けているうちに
素敵な出逢いがたくさんあり
そしていつしか希望や生きがいにも
繋がりました

演奏の機会が増えてくると
それが自信にもなって
少しずつ難しい曲も弾けるように
なっていきました

普段はかなりの人見知りもあり
言葉のコミュニケーションは
苦手な娘ですが
コンサートでは温かい拍手を頂ける…
それが嬉しくて20年続けることが
できました

現在は社会人となり
月曜から金曜まではフルタイムで
仕事をしていますが
疲れて帰宅しても 毎日2時間
まじめにコツコツと練習している
そんな娘の姿を見ていると
何事も適当だったり
中途半端に飽きて投げ出す自分が
恥ずかしくなります

「障がい」って何だろう…?
と、ふと考えてしまいます

たくさんの気付きや
温かな出逢いをくれた娘に
感謝しています』

(2018.5.19 
「素敵な出逢いコンサート」
母の言葉より)




↑これは先日のコンサートで
娘の演奏の前にお話した言葉です

改めて読み返してみると
まるで のんびり楽しく
ピアノを続けてきたみたいですが…

いやいやいやいや…
本当はそんな甘いものじゃなかった

滅茶苦茶に怒りまくって
叩いた事も泣かせた事も数知れず
(反省…

月に2回〜3回のペースで
常にコンサートの機会を頂き
それはとても ありがたかったけれど
常にプレッシャーも感じていました

娘は
「コンサート近いから頑張ろう」
が わからない

同じ作業は出来るけれど
臨機応変が出来ない
先を読むことが出来ない

だから いつだって私が考えて
指示を出さないといけない

焦るのはいつも私だけ…

時々「あ〜っっ
って なるわけですよ
人間ですから…

私はピアノが弾けないけれど
口だけは出さないと
困る事になる

娘にとってみれば多分
「ピアノ弾けない人に
言われたくないわ〜
って気持ちも絶対あったはずだけど
何も言えずに
黙ってハラハラ泣くんです

それがすごく頑固な態度に思えてきて
こっちは余計にイライラ
「言いたい事あるなら言って
「言わないとわからないじゃない

本当に大変な葛藤の時期がありました


今はそんなイライラも
なくなりましたけどね 

社会人になって一般企業で働く
精神的なプレッシャーを想像すれば

もうそれだけで充分立派
これ以上 頑張ることはない
無理しないで出来る事をやればいい
と思えるようになりました

あの頃の頑張りが
今に繋がっているのは確かだけど

一方で トラウマになっていないか
常に不安も感じています


コンサートで出逢うご両親には
「無理なく本人が楽しく続けられる事を
見つけてあげて下さいね」
とお伝えしています

反省を込めての本音です

ピアノを始めた頃…懐かしい
最近の楽譜  
先生の焦りが伝わってきます…




おまけ
気持ち良さそうにお昼寝ing