元父の命をどうするか。


生かすか、終わらせるか。


叔母さんは、生きてて欲しいって言うけど、

私はこれっぽっちもそう思えませんでした。

娘なのに。

半分血を分けてもらってるのに。



居なくなるなら、

早くいなくなって、

その分の命を母にくれよって。


そんな事ばっかりしか出てこなくて。

でも勿論言えるわけなくて。


ただ黙ってたら、


「ちよちゃん、会うならもう最期のチャンスだよ」


そう言って病院の場所を教えられて……。





その夜、私の頭はパンクしました。


こんな短期間に、両親の命の事を一気に考えなきゃいけないなんて。

お風呂に漬かりながら、涙が止まらなくて。


兄弟もいない、

こんな込み入った話、友達にも言えない。

親族もみんな、80以上の高齢者ばっかり。


誰に言えばいいんだろうこんな気持ち。




そしてちょうど同じ日。

母の希望でもあったとある先生が、新規の患者さんを受け付けないというブログをあげられました。


メッセージを送ったら、お返事が来て。

それにまたお返事をして。

あと少しでセカンドオピニオンの診察をしてもらえるかもしれない、そんなお返事待ちの状況でした。

お返事は多分もう来ません。

待ちます、なんて送ったけど、間に合わないのは分かってる。


唯一の希望だったその道が崩れて。

(もう意識のない元父が、最後の力を振り絞って呪ってきたと思っています 苦笑)



元父の事、母の事。

決断しなきゃいけないこと、覚悟しなきゃいけないこと、分かっているんだけど認めたくなくて、受け入れたくなくて。

頭がいっぱいいっぱいで。



「おばあ、早めに施設探さないかんね」

「今年中には探したいかな」

「ちよちゃんにもうこれ以上は可哀想や。おばあの事まで任せられんよ」



私の家族が、一気に崩れていく。