もう両親やももを気にしている余裕はありません。
急いで分娩室に入ります。
助産師さんにこれに着替えてね!と渡されたのですが、
着てる服は歩きながらその辺に脱ぎ捨てて渡されたものを着ました。
とにかくいち早く分娩台にのぼりたかった!
すぐにでもいきんで出したいところまで来ていたので、
半狂乱だったと思います。
ももから離れたことで
「痛い、痛い」とようやく言えました。
助産師さんが分娩台の私を内診しに来ます。
「あ、もう頭見えてるよ!」
そりゃあ、いきみたくなるはずだ!
頭見えてる状態で歩いていたのか私…
既に「陣痛」ではなく「出産」の段階なので平常心はどこかへ行ってます。
看護師さんが左腕にルートを取ろうとしていますが、
私が痛い~!と暴れてるのでなかなか取れません。
助産師さんが「点滴はなくていいよ!」と声をかけていました。
助産師さんが内線で仮眠中の先生に連絡を入れています。
「先生、もう産まれますので来てください。
いえ、そちらの方ではなく後から来た方です」
先に病院に来てた人がいたんですね…
すみません、先に産ませて頂きます!
先生が来た頃にはもうかなり進んでいました。
痛かったなぁ…
熱した鉄の玉が出てくるような痛みだと思いました。
でも、とにかく早く出したいんじゃあ!
産まれました!
「おめでとう!女の子だよ」
と助産師さんが教えてくれます。
私はぐったりです。
きれいにしてもらって連れてこられた赤ちゃんはももにそっくりでした。
「お姉ちゃん産んじゃった」と呟きました。
処置を終えて落ち着いた頃、
両親がももを抱っこして入ってきました。
私の横に赤ちゃんも寝ています。
両親はお疲れ様、おめでとう、と言っていたと思います。
この辺は覚えていません。
この後の記憶が強烈すぎて…
ももは妹をじっと見ていました。
私はももに「ほら、赤ちゃんだよ。触ってみる?」と聞きました。
すると、ももは
「べたべたしてるから、さわらない」
と答えたのです。
笑いましたよ、みんなで。
そんなこんなで、なんとか産まれたあお。
もちろん、すぐにべたべたはなくなりました。
私はバンバン出ていたアドレナリンが落ち着き、
やっと眠りにつけるかなという時から後陣痛に苦しみました。
モラ王は母からも連絡がいったようで、
仕事帰りに寄っていったそうです。
ただ出産の場合は個室だったのですが空いておらず、
とりあえず4人部屋だったので私のところには寄りませんでした。
まあ、来なくていいけど。
あなたがいなくても、すごく大変だったけど、
頑張って産みましたから!
もしかすると、あおの出産を乗りきったことが、
私にとって小さな自信になっていたのかもしれません。