前回の記事 (サイネオスの "不合理な業務命令違反" と "恐ろしい回答書" )では、Jビジネスユニットのディレクターの恐ろしさと、そのディレクターを守る会社についてお話しました。

引き続き、Jビジネスユニットディレクターからの、一般社員のCさんに対する理不尽な扱いについて、お話いたします。

サイネオスには「スポットライトポイント」という、社内ポイント制度があります。
これは、合併前の旧インヴェンティヴに存在していた制度であり、合併時にサイネオスが採用し、継続されました。

付与するポイントは、部下のいるマネージャーに与えられます。マネージャーが社員にポイントを付与すると、その社員は、受け取ったポイントを商品券等に交換できるのです。

このポイント制度の Job Aid(説明書)には、スポットライトポイントについて
「マネージャーの裁量で、業績評価とは別に与えられるもの」と明記されています。

旧インヴェンティヴ社員の多くは、この制度を、マネージャーが日頃のちょっとした感謝等を社員に伝えるツールとして認識していました。


2020年3月初頭、Cさんは、エクセルマクロ作成への感謝として、当時の上司から200ポイントを付与されました。

すると、Jビジネスユニットのディレクターは、Cさんがポイント付与されたことを厳しく糾弾し始めたのです。

ディレクターは、Cさんのことを
「成果がないにも関わらず、残業を行い貢献したとの理由で、200 Spot lightポイントという高額のAwardを授与された」と言い、さらに
「本件は他のマネージャーからも問題視された」とまで述べています。

まず、上記のディレクターの主張に「高額のAward」とありますが、200ポイントは、2020年当時の日本円にして4,000円程度です。高額ではありません。
 

4,000円程度のポイント付与は、ここまで大問題にされることなのでしょうか。全く理解できません。

また、ディレクターは、Cさんへのポイント付与の理由を「残業を行ったことを理由に」と、勝手な憶測で決めつけています。
しかし、本当は「エクセルマクロを作成し、業務効率化を図った」ことに対して付与されたものでした。

客観的に考えて、Cさんが付与されたポイントにディレクターが口を出し、「残業代をもらっているのだからポイントをあげることはない」などと批判するのは、大変おかしなことだと思います。

さらに、ディレクターはCさんの仕事ぶりに対し「成果がない」と断定しています。

ディレクターが、Cさんのたった4,000円程度のポイントをここまで糾弾することは、ディレクターのCさんへの私情・悪意に基づく行為だとしか考えられません。

ディレクターは、Cさんの能力を軽視し「4,000円を付与するのはおかしい」とCさんへのポイント授与を激しく非難しておきながら、2020年7月にはCさんに、他のCRAClinical Research Associate)にはできない「エクセルマクロ作成」を業務命令しています。


このディレクターの2つの行為は矛盾しており、大変理不尽だと感じます。


しかも、Cさんが、ディレクターの不合理な業務命令に対して、体調や業務量を理由に「指定された日程では対応できない」と回答した事を、ディレクターは「Cさんの業務命令違反」として、人事部に通報しているのです。


ディレクターの主張では、Cさんが受けた200ポイントは「他のマネージャーからも問題視された」とされています。

実際は、ディレクターが他のマネージャーに聞いて回り、「Cさんにポイントを付与するのはおかしい」と言わせているのが、実情です。

そして、ディレクターは、Cさんがポイントを付与されたことを、「看過できない不公平な対応」と決めつけています。


何度も書きますが、これはたった4,000円分のポイントの話なのです。
常識的に考えれば、「看過できない不公平な対応」をしているのは、ディレクターであると感じます。

忖度のないサイネオス社員がこの話を聞けば、ほとんどの人が「そのディレクターの方がおかしい」と感じるでしょう。

しかし、驚くべきことに、まともな判断をし、常識的な意見を言うマネージャーは、誰もいないのです。

「あの社員は4,000円分のポイントに値しない」と、ディレクターやマネージャーが批判し合う会社の、一体どこが「ダイバーシティ」なのでしょうか。

 サイネオスは「ダイバーシティ(=多様性。多様なバックグラウンド、多様な考え方、多様なキャリア、多様な働き方など)」を尊重する社風を推進しているとPRしています。


このような会社は、社内ポイント制度を導入するには未成熟であり、こんな社内ポイント制度は、即刻中止したほうがよいと思います。

もしも仮に、Cさんが誰からみても「ポイント付与に値しない」と思われる社員であったとしても、そんな事例は、社内にいくらでも存在するはずです。

過去の全社のポイント付与について「その社員へのポイント付与は適切か」と、厳しく評価されているとは考えられません。


数年前、Cさんは数人で、同僚CRA緊急サポート業務を行いました。
そのCRAの上司は、部下のサポート業務を行ったメンバーにポイントを付与しましたが、Cさんだけがポイントをもらえませんでした。

Cさんは「自分は忘れられたのだな」と思いましたが、当然ながら、Cさんは、そのことにクレームを言うことは、考えもしませんでした。スポットライトポイントは、軽い感謝程度のものだと思っていたからです。

少なくとも、旧インヴェンティヴ社員にとって、スポットライトポイントとは、その程度の認識だったのです。

引き続き、この件に関する人事部からの、恐ろしい回答書についてお話しいたします。


サイネオスの "Directorの理不尽な社内ポイント管理" (後編)に続く