ベッドの上で、チェックアウトの時間まで、

存分にゴロゴロしてみる。

 

 

 

 

今日帰ると思うと、とても寂しい

 

 

 

 

なんだかんだあったが、

台湾を離れるのが惜しくなってきた。

 

 

 

 

 

馴染んできたんだろう。

 

 

暑さと湿気は、別だが。

 

 

 

その国特有の空気、

というか、

国民性、というか、に。

 

かと言って、ずっと住みたいか。

 

と聞かれると、首を捻ってしまう。

 

 

それとは少し違う。

 

住めば都かもしれないが、

ここじゃない感。

 

 

 

そろそろ後片付けというか、

パッキングしないとな。

 

 

カメのようにのそのそと起き上がり、

パッキング作業を開始する。

 

 

 

走馬灯のように

色々思い出が出てくる。

 

 

 

ここの毎回冷房MAXキンキン冷えてる部屋とも、

お別れだ。

 

寂しくなんかないやい。

 

さて、と、すべての荷物を抱え、フロントへ行く。

 

 

送迎バスが来るまで預かってもらおう。

 

荷物を預け、

集合時間までどうしようかと思っていたところ、

 

 

誰かの

台湾行くならルーローハン食べてきてよ!」

の声を思い出す。

 

 

 

あ、忘れてたわ。

 

 

丁度お腹も空いてきたし、

食べた感想とかないと、殺される。

 

 

 

ホテルを出てルーローハンを探す。

 

iPod touchで検索を試みる。

 

 

あれ、初日のデジャブ。

 

WI-FIを拾えていないね。

 

おい〜。

学習しねぇなぁ。自分。

 

 

ま、いっか。

 

と、ブラついた先に小さな飲食店。

 

 

 

近くのベンチ(?)には上半身の裸のおっさん。

 

店には客が1組。

 

 

ま、ここでいっか。

 

店に入る時に、

なに食べるんだい?

 

的なアイコンタクトをしてくる

魔法を使えそうなおばあさん。

 

 

 

とりあえず、

ルーローハンが何か分からないが

ルーローハン的に見えるものを指差す。

 

 

煮卵はどうすんだい?

的なアイコンタクト。

を出しながら、おたまに煮卵を準備する。

 

 

別にいらないかな。と、手で制す。

(煮卵の金額が分からなかったからでは決してない。)

 

 

お金を払い丼をもらう。

 

 

 

一口食べる。

 

あ。

美味しいじゃん。

 

これが、ルーローハンか。

 

美味しいな。

 

 

水飲みたいけど、どうしたらいいんだろう。

 

 

その声が聞こえたのか、先客が勝手知ったる仲的な感じで

冷蔵ショーケースから飲み物を出して飲んでいる。

 

 

 

え。

それ、

客が自由に取ってくシステム?

 

 

 

でも、お金は、どうすんの?

 

食べながら黙って見ているも、

払う様子も集金に来る様子もない。

 

 

私も、と思って席を立ったが、

金額が書いていないから、

もしかしたら目ん玉飛び出そうなくらいゼロが多いのかもしれない。

 

 

 

怖い賭けなような気がした。

 

喉の渇きを我慢しつつ、

ルーローハンだと信じて疑わない丼ものを平らげる。

 

 

 

どこか飲み物買える場所〜。

と思い、店を出る。

 

 

 

 

 

角を曲がって数分歩いたところに、

可愛らしい店を見つける。

 

 

早速その店に入りミルクティを購入。

乾いた喉に、

冷たいミルクティが潤いを与えてくれる。

 

 

 

ただ、タピオカが入っていたので、

ゴクゴクと飲めなかったのは、少し残念。

 

 

それを飲みながら、そろそろいい時間だと、

ホテルへ戻る。

 

 

 

この道は、通り慣れてしまった道だ。

 

また、次来た時、我の庭とでも言わんばかりに、

迷わず歩けるだろう。

 

 

あのホテルのフロントマンともお別れだ。

 

 

 

寂しいな。

 

 

悲しいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、次来る時は、違うホテルにすると思うけど、

恨まないでほしいかな。