2018年 6月14日に
再々発がわかり
ずっと 体調がすぐれなかったけど
急遽
ディズニーの魔法に力をもらい(MAKE A WISH)
7月に入って
モルヒネやキロサイトなどのお薬の調整がうまくいき
点滴から 飲み薬にしてもらい
お家に帰れることになった
やれる治療もない
あとは お家で できるだけ過ごして…
そんなの受け止められるはずもなく
それでも 私は もっと血小板が上がってくれば
次の治療をしてもらえる
そう 信じていたころ
2日に1回
月水金曜日は
血液検査のために 病院に通院することが決まっていた
通院は片道50分ほど
朝イチについても
血液検査の結果が出て
抗生剤の点滴
輸血が必要な時は輸血
赤血球も血小板ものときは
その二倍の時間がかかるので
一日がかりだった
大好きなお姉ちゃんのお誕生日は
8月1日 水曜日
ちいちゃんが 手帳を眺めて 残念そうに こう言った
「おねえちゃんのお誕生日が 水曜日だ・・・」
記念日を大切にしたい
ちいちゃんは
お姉ちゃんのために
素敵なお誕生日を過ごしたかったのだと思う
すかさず 私は こういった
「大丈夫だよ!パパもその日はお仕事でお休みできないから」
「次の日の8月2日にお祝いしようね!
木曜日だから、病院もきっとないね。
ちいちゃんは何がしたい」
すると ちいちゃんは
「また、みんなでクッキー作りたい!」
曇った顔が
パッと明るく晴れて
いつもの笑顔を見せてくれた
「それはいいね!そうしよう!」
小さなころから お祝いだったり イベントの時には
クッキーを焼くのが恒例だった
その楽しかったころに 戻りたいといわんばかりに
その楽しさで
今の辛さを吹き飛ばしたいといわんばかりに
ちいちゃんは そう言った
でも 実際は
7月の末くらいから
輸血を入れても
入れても
次の日には
また輸血の予約を
入れないといけないほど
血小板が根付かなかった
(ブラストのパーセントが増え続けていた)
その頃には
2日に1度ではなく
毎日
輸血のために病院に
行かざるを得ない状況に
なっていた
毎日入れてもらっても
夜中に青あざが広がって
心配で
輸血してほしいと深夜に
連絡したりしていた
輸血の持ちが心配で
8月2日も朝早くから病院へ
もちろん
楽しみにしていたパーティも
クッキー作りも
できなかった
ちいちゃんは
自分のせいで
お姉ちゃんのお祝いができないと思って
とっても辛かったのだと思う
このような気持ちが
つもりにつもって
8月2日の夜の
お姉ちゃんのバースデーケーキの時の
涙と
「みんな神様みたいだね」
につながったのだと思う
(以前ブログに書いています)
8月2日
病院へ行く車の中で
ちいちゃんが
ぼそっと
「ママのお誕生日は盛大にしたいな」
って
言ってくれた
私はとっさに
「そうだね!」
って言ったけど
もう言えなかったよ
「今度こそクッキー作ろうね!」
とは
ちいちゃんは
その数日後の
8月6日に
お空にのぼっていきました
それから 私は
考えてもみなかった
ようなことを
たくさん
考えねばならなかった
悲しみと向き合う時間さえ
与えてもらえない
そんな時間が
押し寄せてきた
バタバタと「すること」が
次から次に
やってきて
通夜や
葬儀のことが
決まっていった
私は
美意識の高い
ちいちゃんが
きれいなお顔のまま
笑ったような
つやつやのお顔のまま
お友達に会えるように
ちいちゃんのお部屋を冷やしたり(真夏なので)
ドライアイスを代えたり
お顔周りに
リボンやお花を飾ったり
うすく紅をひいたり
ちいちゃんが
お友達や
好きな男の子に
会うんだから
きちんとしてあげなきゃ
って
「ママ~、可愛くしてよ」
って
きっと 言う
って
そんなことばかり
考えていたような気がします
あれよあれよという間に
時が流れ
通夜・葬儀には
びっくりするくらいの
たくさんの人たちが駆けつけてくださっていた
1日にこんなにたくさんの人に挨拶を
したことがあっただろうか
みなさん
ちいちゃんとの別れを
悔やみ
惜しんでくれた
涙を流してくださった
お友達も
顔をさわったり 頭をなでたり
声をかけたり
ちいちゃんのそばにずっと
いてくれた
私たちの気持ちに
精一杯寄り添ってくれた
それでも
あまりよくは覚えていない
いつの間にか
葬儀までもを終え
気づけば
火葬場の扉の前で
ちいちゃんが
大好きだった
「あめふりくまのこ」を
お姉ちゃんと
泣きながら
歌っていました
扉の向こう側のちいちゃんに
聞こえるように
ちいちゃんを
火葬場で
一人
旅立たせて
しまった
その日は
8月9日
私のお誕生日でした
ちいちゃ~ん、
ママのお誕生日
いくらなんでも
盛大すぎるでしょ
ママのお誕生日も「命の日」
その日を選んで
旅立ってくれたのかな
ちいちゃん
記念日
大切にしすぎだよ
葬儀のあと
虹が出ていました
一番最初の
ちいちゃんからのメッセージ
ちいちゃん
こちらこそ
伝えきれないくらいの
「ありがとう」
だよ
(ちいちゃんの手帳)