晴れた日曜日、天気に誘われて散歩がてら近所の原美術館へ。

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わずか10日間の開催で話題の蜷川実花「うつくしい日々」開催中の原美術館は、かつてない大混雑!

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このエントランスの言葉「父は今日、亡くなるんだろうなとわかっていた」という一言が、この後私たちが目にする写真たちにストーリーを与えてくれます。

この言葉をインプットされた瞬間、見る人は蜷川実花と同化し、父が亡くなる1日を彼女となって追体験することになるのです。
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展示室に入ると、リアルな病室や風景の写真と、美しい花々の写真が代わる代わる現れてきます。

それはまるで、事実を認めながらもどこか自分ごとでないような、現実感がないような彼女の心情を表現しているように思えます。

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病院から電話を受けて病室に駆けつけると、父はもう逝った後だった。

そのときの心情を綴った言葉は、思いがけず冷静で、静かなものでした。

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極彩色のイメージがある彼女の撮る花達が、いつもと違って、とても柔らかな色と優しい光をたたえているのが印象的で、死への思いを写した写真であるにも関わらず、とてもあたたかい気持ちになりました。

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彼女とお子さんの写真で締めくくられる展示。
最後の一枚は、命の連鎖を思い起こさせます。

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ここで出会った、父・蜷川幸雄が逝った日の写真は、どれも美しく、優しく、胸がぎゅっとなるものでした。


個人の私邸であった原美術館は、ひとりの人間として、父の死に際した写真家の思いを伝えるにふさわしい場所だったと思います。

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この展覧会を見た多くの人々が、自分の家族や愛する人を失ったときのことを思い出し、遠く思いを馳せたのではないでしょうか。

ひとりの思いが、写真を通して、多くの人たちの思い出と共鳴し、みんなの思いとして共有されていく。

このわずか10日間の写真展は、そんな稀有な時間だったように思います。

行けてよかった。