大宮さんのBLのお話しです。
ご注意をお願いします。















O「…ここは…教会…?」

N「…うん…だよね?」

「はい、
こちらはこの城の主人が代々挙式を行ってきたチャペルでございます。
ジュン様から、お二人を特別にご案内しろと
仰せ付かりました。

明日の式の準備が済んでおりますので、
お手は触れないようお願いいたします。
ただ、ご自由にご覧いただいて構いませんので、私めはこちらで失礼させて頂きます。」


案内役は恭しく頭を下げ、
扉の前から離れて行ってしまいました。


2人はしばらく教会の入り口から中を見やったまま立ち尽くしていましたが、


N「…サトシ、」

O「…うん、」


ニノの一声を合図に、
2人手を取りゆっくり中へと足を踏み入れます。


頭上のステンドグラスから降り注ぐ
色とりどりの光が彩る赤い絨毯の上を
一歩、また一歩と踏みしめながら歩を進めます。

そして、
歴史を感じる祭壇の前で歩みを止めました。

暫し見事な彫刻を眺めていると、
繋いでいたニノの手がピクリ、と動いたような気がして、


O「…ニノ?」


サトシがニノの方を見ると、
サトシの想像とは違い真剣な目で
まっすぐサトシの目を見つめていました。