「「地域×大学生」が未来をひらく 実践! まちづくり学」 拓殖大学 編 大空出版 | 地方創生のよもやま

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拓殖大学と山梨県立大学が取り組んだ「地域をつなげるプロジェクト」研究において、大学生と山梨県内などのいくつかの地域で取り組んだまちづくりの取組について紹介する1冊。

本文中に散見された気になった記載を紹介
 
学生は、地方に関心がないわけではありません。地方の魅力や情報を正しく知らないだけです。まちづくりは、学生に対して人生の選択肢を数多く提示し、地域のファンやリピーターを増やすことができます。結局、まちづくりとは人づくりなのだと思います。まちは人がつくるものですが、人をつくるのもまちであることを、学生たちの体験から私自身が学んだ気がします(P9)
地方創生が成功している事例は多くありません。さらに調べていくと、実は取り組み事例そのものが少ないことが分かってきました(P9)
 
 
『何で富士川町なんだ?』『学生に何ができるんだ?』と酔った住民の方から面と向かって言われたんです
腹を割って住民とぶつかり合って関係性を深めた結果見出した答え
問いの答えは、この町が好きだということ。ひとごとではなく「自分のこと」として富士川町と関わるということ。その意味を自問自答の末に見出した(P23)
 
大学の連携先のひとつ、釜石市役所の石井さんが語った内容をまとめた記事が秀逸
 
実現したいことを(地方版総合)戦略の名前に落とし込んでいる地域には意欲を感じる
 
いま私が釜石で大事にしている指標は(中略)「あなたは自分の友人や家族を呼び込みたいと思いますか」という意識調査です
(以上P50)
 
釜石と関わり続ける文脈や意味付けをどうやって更新し続けるのか。その文脈こそが哲学だと思うんですよね
 
自分の居場所や役割を感じられる場所を「ふるさと」と呼ぶとすれば、それは自分でつくれる、つくるものであった方が、個人にとっても、地域にとってもいいんじゃないかなと思うんです。
 
地方が人を育てる場所として活用していけると、単に人を奪い合って引っ越しさせるだけじゃない、東京と地方の関係性がつくれると思います
(以上P51)
 
まさに関係人口の取り組みの目指すべき考え方だと思います。

 

 
 
 
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