増毛作戦開始の理由には、実はもうひとつありました。
私のビジネスユニットに新人さんが入ってきました。
名前はN君。
新人とは言ってもN君は41歳で、私よりも10歳くらい年下。
しかも、今までサービスの仕事ばかりで、私の部署のような仕事は初めて。
う~ん、何で彼が入ってきたのかと疑問を感じつつも、
トレーニングを開始。
思ったとおり、あまりかんばしくない。
大阪人で、調子は良いんだけど、どうも行動と結果が伴っていない。
周りからのウケもあまり良くない。
私の部署は会社の中でも、ある分野に関してはプロフェッショナル集団。
この分野にあまり詳しくない同僚にはそこそこコミニュケーションは取れるけど、
私たちの部署の中では?????という感じ。
関東ではそのジョークは通じないなあ、と思うこともしばしばで、
だんだん、チームの中で浮いた存在に。
でも、私も大阪で3年間働いていたこともあり、他の人たちよりは
関西人のツボは分かってあげられると思って、彼には
「こういう話し方は東京の人には理解できないから、もうちょっと
こんな感じで話したら?」とか、飲むのが好きなN君を何回も
飲みに連れて行って、話をした。
私自身は、43歳まで一般の企業で働いたことが無く、
転職の時には結構苦労した。
だから、40を越えての転職は結構しんどいのは理解しているし、
その経験者として自分自身が変化しなければいけないということを、
とくとくと話した。
今まで、どんな仕事(我々よりもレベルが高いと思っても)をしていたとしても、
「修(守)・破・離」の原則に従わなければ、周りからは受け入れられない。
修(守)・・・郷に入れば郷に従い、その集団の中でのルールを踏襲し、
実力的にも認めてもらえるような存在になる。
破・・・・・・・次の段階として、修(守)の方法を基本として、
独自のオリジナルの方法をあみ出す努力をする。
離・・・・・・・破の方法を周囲からも認められるように完成させ、
自分のオリジナルとして完成させ、新しい時代を作る。
若干、自己啓発オタクの私は、この他にも色々なことを
彼に話して聞かせた。
多分、聞く人が聞けば、何十回分かのセミナーに参加したのと同じくらい、
得るものがあったのではないかと思うくらい。
でも彼には・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちーん
全く響かない。
変えようとしない。
かたくなに自分の方法を守り、スキルも全く上がらない。
更に私の言うことも段々ウザく思えてきたようで、反発するようになって来た。
それはそれで良いんだけど、私自身に困ったことが起きてきた。
社内で私とN君が見間違えられる事が多くなってきた。
・・・・何故かと言うと
N君と私の「頭の感じ」が同じだったから。
とても、ショックでした。
自分を変えようとせず、またスキルを上げる努力もせず、日々安穏として、
指摘を受ければ、指摘した人の弱いところを突いて自分を正当化。
こんな人間と少しでも似ていると思われることが、私には我慢できませんでした。
私自身は、別にハゲた頭でも、中身や経験が充実していれば、周りからなんと言われようと
今まであまり気にしたことはありませんでしたし、相手の真摯さや人格、民度をはかる
良いツールを持っているとさえ、思っていたくらいです。
しかし、比較されたのは耐えられませんでした。
この状況を変えるには、彼を変えるか私が変わるしかありません。
私がもう少し若ければ、自身のコーチングの技術を上げて(私が変わって)、
彼を変えるという方法をとったと思いますが、あまり若くも無いので、一番手っ取り早い、
自分が変わる と言う方法をとったのです。
それが、増毛作戦開始のもう一つの理由です。
で、私の頭には春が
...。
N君、 ありがとう!
君がいなかったら、私は変われなかったヨ!
N君はその後、結局退職してしまったのですが、どうも私の今までの経験から、
35歳くらいのところにその壁があるようで、最近採った人材は35歳以上は全滅です。
昨日、私はある講習会に出ました。
そこにはN君がいました。
でも、私が挨拶してもそっけなく。
教えたよね、あいさつの原則は。
あ・・・明るく
い・・・いつでも・どこでも・誰とでも
さ・・・先に(上司後輩関係なく)
つ・・・つづけて(おはようございます、につづけて今日は良い天気ですねとか)
ちなみにN君は
うーむ。
変えられない人は、やっぱり変わらないようです。
やっぱり、頭も変わっていませんでした...。