第一章 モノクロの出会い
色がない。
イロガナイ。
白と黒だけの世界は私をすっぽり包んで、周りの喧騒すらも私を避けてとおっていた。
中学校入学という一つの節目を迎えてから、二か月が経とうとしていた。
スカートを少し短くした子や、メイクを始めた子、はしめて彼氏ができた子。とにかくみんなキラキラしていた。
私はというと、「至って普通の女の子」だった。と いうか、「至って普通の女の子」の振りをしていた。
キラキラ輝いている子たちを見ては、私はあの子たちのようにはもう二度と戻れない、それが悔しくて、羨ましかったし、誰と何を話していても空っぽな自分は戻らなかったけれど、あんなことのために自分の青春を奪われるのは納得いかなくて、それは知られないようにしていた。
だから、それなりに仲の良い友達もできたし、いつも笑顔で過ごすようにしていた。本当に「いたって普通の女の子」だった。
君と初めて出会ったのはそんな時だった。
いつものように休み時間廊下に出て気になる男の子の話で盛り上がっている友人に笑顔で適当に相槌を打っていた。
「ねぇ、ちせは気になる子とかいないの?」
友達の急な言葉に、咄嗟に指をさしたのが君だった。
「あぁ・・・・荷宮君?」
名前も知らない君に、私は恋をしているということになったんだ。
プロローグ
今では携帯小説なんかが流行ってて、しょっちゅう女の子がレイプされて、恋をして。
もしかしたら、人からすれば私の話もそんな携帯小説と同じに見えるかもしれない。
でも、私はただ、この恋 を自分のために残しておきたいだけだから。
「私と同じ思いをした人が救われますように」―そんな大層なものは書けないと思う。
ただただ、私の世界が、モノクロから、カラーになるまでの話。それだけのお話を書こうと思います。
