秋の虫の声が聞こえる静かな夜。
ぐったりするOpera
水もごはんも摂れなくなって
もうどのくらい経つのか?
頭が混乱していて
思い出すことも出来ません。
人も動物も命が終わりに近づいた時、
食べること、飲むことをやめて
静かに身体を閉じる準備に入るのだと
誰かが言っていた。
今までの私の人生において
こんなにも、
命
と向き合ったことはありません。
死を認めることからは
完全に目を背けていました。
大好きな父が亡くなった時でさえ。です。
信じられないでしょうが、
私は父親が死ぬはずがない!
と、その間際まで本当に、そう信じていた。
でも心のどこかで
父を失うことを恐れ
その受け入れられない現実から逃げる為に、
バカ見たいに遅くまで仕事をしたり
必要ない出張まで入れて、
忙しいふりをして自分をごまかし続け
結局
私は父の病に正面から向き合うことが出来ないままに彼を喪ってしまいました。
もっと一緒に戦うことも出来たのに、、
もっと何か出来たはずなのに。
怖れ怯えて
結局
私は現実を受け入れずに逃げた。
このことは
私の心の深い傷。
だから、
Operのことからは絶対に逃げない。
そう決めた。
最後まで一緒に頑張る。
悲しくても辛くても、
心がズタボロになっても
命の終わりを見届ける覚悟は出来ている、
はずだと信じたい。