こんにちは!
台風の影響で急に雨が降ったり・・・かと思えば晴れ間。
今日はお墓は参りと共に迎え火をたきます。
仏様が、なすの馬にのって帰ってくる日。今日から3日間、仏様が帰ってきてくれます
楽しみにしている3日間です
7月8日、母の作文が中日新聞の『くらしの作文』に載せて貰えました。
『父に想う』
6月は、折に触れて父のことを想う月です。
父は昭和19年6月に出征、翌年6月にフィリピンで、飢えとマラリアで戦死しました。
愚かな人間が引き起こす戦争という悪魔は、結婚1年の母から夫を、間もなく生まれてくる私から父を、夫を早くなくして女手1つで7人の子どもを育てた祖母から長男を、弟妹からは兄を、無条件に奪い去ってしまったのです。
「i俺に似た女の子が欲しい」と言って、男なら「重正」、女なら「瑞枝」と名前をつけて出征したそうです。
「お父ちゃん」と呼んだこともなく「瑞枝」と言って抱かれたこともありません。
勤勉な人で、国鉄の保線員から機関工になり運転士まで試験を受けて上がっていったようです。整然と書かれた飯田線のダイヤと運転日誌だけが、父が残した唯一の物です。胸に抱いて、24歳の若さで全てを遮断された父の無念さを想うと、涙が溢れます。
母は再婚もせず、93歳で父の所へ行きました。私は一生をかけて母を大切に、どんな苦労もさせまいと努力しました。そちらの世では仲良く新婚さんしていますか。ずい分、年を取ってしまった花嫁さんですが、よろしくね。お父ちゃん。
この作文が新聞に掲載されて朝、兄が感慨深く、戦死したおじいさんとおばあちゃんとの1年がなければ、ここのいる全員いない。。それに、うちに働きに来てくれている人達は、どこかで働き、その人達の人生まで変わる・・・凄いよな。
兄には孫がいます。戦死した祖父と自分を置き換えて思うとなんとも、いたたまれない気持ちになります。
作文を読んだ方や高校時代の先生からお手紙をいただいたり、大勢の方からお声を頂きました
ご先祖様と24歳の旦那さんと93歳の奥さんが今日、白馬ではなく、なすの馬に乗って帰ってきてくれます
多くの大切な人たちの犠牲の上に、私達の今の幸せがあることを忘れてはいけません。二度と同じことを繰り返していけません。
母は今、帰ってくる仏様へのごちそうを作っています