娘がバレエを始めたのは、4歳の時でした。
きっかけは、大した理由ではなかったように思います。近所に教室がありました。友達が通っていました。それくらいの、軽い始まりでした。
レオタードを着て鏡の前に立った娘は、最初、ただじっと自分の足元を見ていました。先生の言葉についていけているのか、こちらからは分かりませんでした。
でも、その日を境に、家の廊下で片足立ちの練習をするようになりました。誰に言われたわけでもないのに。
十四年後、あの廊下の光景がすべての始まりだったと気づくことになります。その先の話は、少しずつここに残していきたいと思います。
