- イーデン フィルポッツ, Eden Phillpotts, 安藤 由紀子
- 赤毛のレドメイン家―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈1〉
本日の一冊感想文は、イーデン・フィルポッツの「赤毛のレドメイン家 」です。
アガサ・クリスティーの作品の未読作品が、あと残20冊位を切ったので・・・そろそろ他の作品も読もう!と思って最近はミステリーの古典作品(?)を中心に読んでいます。
その中で「とりあえず名作を片っ端から・・・」というコンセプトの中で読んだのが、この「赤毛のレドメイン家 」です。
画像にもあるように、江戸川乱歩が選ぶミステリー10選の中に含まれる作品です。
ロンドン警視庁の探偵ブレンドンは、休暇中に素晴らしい鳶色の髪の女性に心を奪われる・・・
その後、殺人事件がおき、彼の元にはその女性より殺人事件調査の依頼が舞い込む。
実は殺されたのは彼女の夫。犯人と見られる叔父は逃亡して捕まらない・・・が、その後、レドメイン家の人々に犯人の魔の手が・・・というようなストーリーです。
トリックや結末は、当時は革新的だったのかもしれませんがクリスティーに散々鍛えられているせいか(?)まぁ想定の範囲内ではあります。
とはいうものの、犯人像や心理描写などはそつがなく、それでいて展開もドラマチックでミステリーとしては飽きずに読める面白い部類だとは思います。
基本を押さえつつ二転三転の展開・・・というお約束な感じで安心して読めました。
途中、主人公に「お前、しっかりしろよ~!!」とツッコミを入れたい回数は数限りありませんでしたが・・・(笑)探偵なのに情けない主人公・・・(^^;
まるで、ポワロの友人のヘイスティングズが主人公になったかのうような作品でした・・・(いえ、なんとなく・・・)
あんまりに主人公がヘタレだったので、途中から可哀想になってきました(笑)
そして、この作品は非常に描写の表現力が豊かな作品でした。
例えば、人物や風景の描写ひとつをとっても・・・自分がまるでその景色の中に立っているような錯覚を覚えるかのようでした。しっかりと物語に引き込まれます。
クリスティーなどは作為的に必要最低限な状況描写しかしないので(しかも風景描写、ではない・・・)読んでいて新鮮に感じました。まるで文学作品みたい。
古典作品でありながら読みやすい作品だった点も良かったです。さすが名作!!