真皮縫合…真皮縫合は形成外科で行われる特徴的な縫合法で、埋没皮下縫合ともいわれる。傷痕が目立ちにくい縫合方法である。
連続縫合…長い1本の糸で連続して縫合する方法である。結節縫合よりも簡便で、使用する糸も少ないが、部分的な抜糸ができず、一ヵ所が切れると全体が開いたり、傷縁がずれたりしない。
①単純連続縫合…簡便だが傷面の密着性が低い。
②連続かがり縫合…傷面の密着性があり、糸のゆるみは出ないが、抜糸に時間がかかる。
③連続皮内縫合…皮下を連続縫合する方法である。傷の外観はきれいで、真皮縫合よりも縫合時間が少ない。抜糸は糸を切らずに一端から引き出す。
真皮縫合…皮下組織から真皮方向にかけて糸をかけ結ぶので、透明な糸で盛り上げて縫うため糸が表面に出ず、傷痕が目立ちにくい。使用する糸は白か透明のモノフィラメント非吸収糸が多いが、近年はモノフィラメント吸収糸が使われることもある。真皮縫合は顔面の皮膚縫合に行われることが多いが、眼周囲や手掌や足底の縫合には行わない。
①縫合前に縫合部が盛り上がるよう傷をやや斜めに切る。
②針を皮下から真皮に向けて通す。
③傷部の反対側は、真皮から針を通して真皮に向け抜く。
④糸は短めに切り、この後で皮膚縫合を行う。
縫合形成術…ケガや瘢痕を目立たなくする縫合形成術である。
①Z形成術…傷痕がシワを横切ったり、引きつったりしている場合に、新しい切開を加えて作成した2つの三角形の皮膚を入れ換えて縫合し、瘢痕部を目立たなくする方法である。新しく切開するので、元の傷よりも傷痕は長くなるが、各傷は短くなり目立たなくなる。
②W形成術…主に顔面の瘢痕修正に行われる。直線状の瘢痕の両脇にジグザグの切開線をつくり、瘢痕を切除し、ジグザグ線に合わせて縫合すると、傷が目立たないようにすることができる。
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