今回は数年前のTICCで鑑定会社NGCがサンプルとして配られていたフォークランド諸島の2ペンスを描きました。この2ペンスコインの発行期間は1974-1992で、銅製。


コインに描かれている鳥はフォークランドに定住するマゼランガン(Upland Goose)の種類です。遺伝的には南アメリカ大陸に生息するマゼランガンと近縁種ですが、フォークランドの種類は定住し、性格も温和な種類だそう。


ただ、私のイラストは少し太った雁になってしまいました…。


このコインの表側はエリザベス女王で、サンプルとしていただいたコインの発行年は1998年。


フォークランド諸島は1982年にアルゼンチンと領有権をめぐって紛争が起きており、イギリスは激闘の末に死守した経緯があります。


もし当時の紛争の結果が変わっていたら、このコインにエリザベスコインが描かれることはなかったはず。コインは歴史の証人として興味深い存在だと改めて感じさせられます。


ありふれたコインかもしれませんが、こういったデザインにも惹かれます。