フェリーと客船の違い

 

客船ぱしふぃっくびいなすが運航終了後、会社からお声をかけてもらい、系列のフェリーで仕事をすることになりました。今日はそのお話。

 

客船からフェリーに職場が変わっても、同じ船だし、乗船されるお客様をおもてなしすることができると感じ、入社しました。

私がお世話になったフェリーは乗組員が総人数50人いるかいないか。そのうち女性乗組員は私を含め4人だけ。客船と比べたら船も小さいし、定期航路だからまあそんなものなのかもしれません。

 

フェリーというと、トラック運転手が多いというイメージで、私自身もかなり構えて仕事に望んだのですが、なんのこっちゃない、みんなとっても静かでいい人達。中には毎回ケーキとかお菓子とかお土産を買ってくる方も。菅原文太のような感じの方は全くいらっしゃいませんでした。

 

売店兼務案内所が私の職場。

お世話になった5か月で、なんとびいなすのお客様にお会いすることもありました。これは本当にうれしい誤算でした。

 

どこもそうですが、フェリーも少数精鋭。

人事からは、「レストランの仕事はやらない」と言われていたのに、結局は

レストランでの配膳や盛付、後片付けも業務なり、入港後は食材などのダンボールの積み込みなんかもやらざるを得ず、気が付くと、裏方の仕事がメインになってしまいました。入港後にお掃除の業者が乗り込んできて、30人位かな、一気に清掃をしていくのですが、そのあとの清掃チェックも大切な仕事のひとつ。

一番苦痛だったのが、お客様が使った後の食器洗い。食器洗浄機があるじゃんといわれますが、使った食器がどんどんシンクに投げ込まれていくんです。それを1枚ずつ拾い上げ、洗っていくんですけど。みんなやりたがらない。最初にこれをすることになったとき、私は涙を浮かべ、お皿を洗っていたことを思い出しました。もう、どう考えても自分に合った仕事ではないとは思いつつ、5か月経ったある日。業務中とうとうダウン。これをきっかけに自分を見つめ直すきっかけとなり、退職することにしました。

フェリーでは船長は神扱い。びいなすが特別だったのかもしれませんが、気軽に船長に声をかけたら同僚から注意を受けることも。また、船長の部屋、機関長の部屋の掃除も女性の担当。自分の部屋位自分で掃除すればいいのに・・と正当なことを言ったらこれまた注意を受けるはめに。

繰り返しになりますが、船長や乗組員同士も距離が近く、びいなすが特別だったのかもしれません。

 

悪いことばかりではありません。その5か月でなんと体重15キロ減。それだけ体力使ったということでしょう。半年経った今でもリバウンドせずに過ごしております。

 

                            2024年4月7日