母の今回の最大の目的は、

2年会っていない孫娘とひ孫ちゃんに

会うことですが、

そんな中で

私が母のために計画していたことが

父と母が

以前住んでいた所に行くことでした。


決行の日、

午前に東京駅近くの美術館を巡り、

ランチを終え、

住んでいた所の近くのまでいくと

大半が変わってしまった街並みでも

母の記憶は、正確でした。


住んでいた場所は、坂道があり、

坂の下まで歩くのはと

しぶっていましたが、

以前住んでいたと思われる

マンションのベランダを見つけると

すたすたと歩き始めました。

「ここよ、ここ。」

「ここに来られると思ってなかったわ。」

と。


もう一つの街で、

自由に自分のためだけに

過ごしていた私には

想像できませんが

東京での生活は、

何もかも忘れられる時間だったと

思います。


「東京だよ、おっ母さん」 


ホテルでの最後の夜、

「これから月いちで東京に来よう」と

誘いました。

笑いながら、「そうやな」と。


次の日、姪っ子ちゃんと

ひ孫ちゃんの待つ街へ送り届けました。


この旅の最終日も母ひとりで

バスで羽田まで着き、私と合流し、

無事に

旅を終えることができました。


感謝。





母と外を一緒歩くことが
ほとんどない中、
気が付くと
いつも数メートル遅れて歩く母がいました。
ただ、常に前向きで好奇心が旺盛な
母は、健在でした。
自動改札や
東急大井線から
池上線も乗りこなせるようになりました。
今度は、春を目指して。