働き始めて半年、朝目が覚めると
全く体が動かない!!
金縛りのような状態でした。
なかなか起きてこない私を心配した母が起こしに来てくれました。
幸い言葉は話せたので、「体が動かない!どうしよう!会社に遅れちゃう!」
そう言うと、母は
「何言ってるの!?自分の心配しなさい!」と言われ、そのまま大きな病院へ連れて行ってくれました。
病院に着くと車椅子に乗せられ、様々な検査をします。
しかし、全身検査した結果は痩せているけど大きな病気はしていない、でした。どうして動けないのだろう?と本当にわかりませんでした。
内科の先生から言われたことは
「体の病気じゃなくて、心の病気かもしれないね。辛いとか、泣きたいとか思うことは無い?」
と聞かれ
「毎日消えたいと思ってます。」
と答えると、母は後ろで泣いていました。
私は涙も出ないほど、生きることに興味はなくなっていました。
とにかく出社しないと怒られる、また今日も何か言われるんだろうが、行かないといけない。
そんな気持ちしかなく、家に帰れば消えてしまいたいと思って寝られない日々でした。
「精神科にかかってください。」
そう言われました。
母が精神科、心療内科に電話をかけ、今すぐ診てくれるって!
とそのまま心療内科へ…
病院の待合室は、2,3人しかおらず、普通のクリニックという感じでした。
看護師さんからは身長、体重の計測、問診をされました。辛かったね、と言われましたが、私は辛かったのか?と疑問でした。もはや感覚も麻痺してました。
そして先生からの問診時間。
まずどのような職場で働いているのか、趣味はなにか、など聞かれました。
職場での仕事の内容や対応を聞いたあと、先生は
「その会社はね、常識ないです。普通じゃないんですよ、ちろこさん。普通はそんな人の悪口を言いません。仕事は上の人から次の新しい人へ引き継ぐのが一般的です。あなたは間違ってないよ。僕はその会社、今すぐ辞めた方がいいと思うけども、休むっていう選択肢もあるよ。ちろこさんはどうしたい?仕事続けたい?」
と聞かれた時、この会社は普通じゃなかったということに初めて気づきました。
「じゃあ、とにかく休みたいです。」
そう答えると、先生からはこう続けられました。
「そうだね、休みたいね。じゃあね、これから休むためにどうしたらいいか話すね。ちろこさんは今、心のとても重たい病気にかかってるから、何日か休めば治るものではないんです。最低でも2年はお家で何も考えないでゆっくりやりたいことを楽しんで生活して欲しいんだよね。できるかな?」
「そんなことしてたらお金が貰えなくて生きていけません。」
「そうだよね、そうならない為に、今から診断書を書くから、それを提出して休めばお金を貰いながら休むことができるんですよ。ただね、その診断書を貰ったら、次なにかやりたい仕事を見つけたとしてもその仕事に就けないこともあるんです。そして、お給料も、障害者枠になる場合もあって、みんなと同じように働いてるのにお給料が低くなることもあるんです。どうしますか?」
と説明されます。
私はどんな病気なのか聞くと
「うつ病です。重度になりかけてます。だから、今働くのは危険なんです。休むか今の仕事辞めて休むかして欲しいんです。」
そう言われました。
悩みました。
診断書を貰って辞めることも出来ました。しかしそれでも、診断書を貰った時点で、障害者扱いになるということに納得できませんでした。
なので、診断書なしで、自己退職することにしました。
診断書が必要になったらいつでも来てくれて構わないと先生は言ってくれました。お薬は出しませんから、とにかく休んでくださいとだけ言われました。
家に帰ってからも、這ってトイレやお風呂に行く状況でした。
いつになったら良くなるんだろうと不安でした。
もちろん母が手伝ってくれましたが、相変わらず食欲はありませんでした。何も食べてないからなのか、お腹が痛くてずっと不調だったので整腸剤を飲む毎日でした。
会社には、母が手続きや荷物を取りに行ってくれることになり、その断りの電話をした際、
「非常識ですって?!あなたの方が非常識だと思います!!上に立つ人とは思えません!我が子をストレスのはけ口にしないで頂きたい!」
と怒っていたのを覚えています。
なんて言われたのか聞くと、
自分で退職届を出し、荷物を取りに来るのが常識なのに、あなたの子供は非常識ですと言われたそう。
何日か後、退職届を渡しに母が行ってくれました…