知らないままで待ち合わせたのは、いつもの場所。S朗からの電話。地下のスーパーを通り抜けて向かうのがわかった。あのホテル。雨宿りって、言いながら。誰かと来たんだろうなって、つい、思ってた。いつも…そんなふうに疑ってしまうのはそういうS朗を知っているから、知らないK美さんが羨ましい。