それは、

世界的な大惨事の翌日で、
前日に起きた恐ろしい事態に
自分自身の
現実感のなさを感じている。

ニュースは全て
その話題に切り替わり、
その惨劇を報道している
マスコミも興奮している。
世界は戦争に向かうかもしれない
不安を掻き立てている。

「なのに…、こんなことで、
 苦しいなんて…。」

「普通だよ。大丈夫だよ。
 それとこれとは、違うよニコニコ。」

「…うん。」

S朗さんの家庭を
壊すつもりなんてないし、
独占したいなんて思わない。
家族の時間を奪うことに、

胸が痛んで、
その分、寂しさに耐えた。
電話もメールも我慢した。

だから…
バランスが必要だった。

「大丈夫だよ。
 好きでいいんだよ。
 好きになっちゃったんだからウインク。」

「そうだね。
 好きになりたくてなった訳じゃなかった。」

M子ちゃんには、子供がいて…
家庭があって、

「ずっと、『 M由が不倫した。』なんて、
 言えなかった…。」

「Mちゃんが本気で恋愛したなら、
 どんな相手か、会ってみたいよ。」

「ありがとう。M子ちゃん。
 聞いてくれただけで…充分だった。
 久しぶりなのに、
 嫌な話で…ごめんね。大丈夫。
 話せたら、楽になった。」

やっぱり、言いたかった。

今の自分がどんなに酷いかを
ただ聞いてもらいたかった。
非難されても否定されても
一人抱え込むより…ずっと。

それからやっぱり、ごめんね。
いつも一緒だった。
いつも…何でも分かってる。

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