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二人で歩いた 街
ここにも…
あそこにも、
2人でいた時間の記憶がある。
場所が記憶している…。
歩道橋の上で…交わしたキス。
じゃれあって登った坂道は
…また、時間を巻き戻した。
隣には
いつも彼がいて、
ずっと
ずっと…隣を歩いてた。
見上げた花🌸の向こうに
輝く月を見つける。
あの瞬間を、
美しかったと思う。
…あの瞬間を
見失ってしまった自分を
許せないままだから。
だから、
苦しい記憶の蓋を
何度も開けて、
同じ刃で繰り返し、
繰り返し、痛め付ける。
自分を許せたら、
楽になる…のに。
未完成な部分すら、
全部、受け入れることは、
正直さでも、
正しさでもなかった。
不完全な自分を
受容出来ないでいることも
ただの過程だったのだから
いつか、彼が言った。
『 星を見る目で、
人を見なさい 』
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