この電話の向こうに
S朗君の家族がいる…
『電話して大丈夫なの?』
『うん。今一人だから…。
何してるの?。』
『何にもしてないよ…。
ただ…電話を待ってた。』
ふざけたのに…ね。
『M由…。』
って、
小さくて寂しげな声が聞こえた。
『また、電話できる時はするから。』
(M由のために?無理してない?)
夜になって、
子供達と花火の途中に
もう一度、外から電話をくれた。
『M由に会いたい。』
気持ちが
落ち着いていく…。
(家族を大事にして欲しい…。)
と思う。
それは、嘘じゃない。
家族から奪った時間を
埋め合わせて欲しい…と思ってる。
夏休み最後の日…。