肉体労働:パスィーネー・カ・カーム | 心の暴風警報 in INDIA

肉体労働:パスィーネー・カ・カーム



最近、労働者系の写真が多いですが・・。

また、サイクルリキシャワーラーです。


「肉体労働」のことは、ヒンディー語で

「パスィーネー・カ・カーム」と言います。


パスィーナー・・・汗

カーム・・・仕事


直訳すると「汗の仕事」。

なーるほどっ、って感じです。


この人たちの体ときたら、すごいですからねぇ~。

メタボなんて、100億光年先の話ですよ。

ベジタリアンが大半だし、豪勢な食事はしてないので、

体は細身で、小さめで、

ムキムキとかマッチョっていう感じはないんですが、

ものすごく引き締まった体してます。

余分な贅肉なんて、1ミクロンもないし。


ふくらはぎも、ピッキピキ。


あったりまえなんですが、

「毎日運動すると、違うんだな~」とアホみたいな感想を抱きます・・。

彼らにとっちゃ「毎日の運動」だとか、そんな生易しいもんではなく、

漕ぐのが人生みたいなものでしょうけれど。


ちなみに、写真の男、右腕にヒモみたいなの、巻いてます。

これは、カーストを示すもの。

非常におおまかに大別した場合、

ブラフマン、クシャトリア、ヴァイシャ、スードラと、

カーストは4つに分けられますが、

そのうち上位3つのカーストの者のみが、着用するヒモです。
(チマっとした金具もついてます)


ヒンドゥー教では、子供が生まれると、成長に沿って

剃髪式だのなんだの、やたらめったら、いろいろな儀式を

こなしていきます。

そして、青年期に達するころになると、

上位3つのカーストでは、このヒモを授かる儀式を行うのです。

ヒンドゥー教における成人式のようなもので、

その後は、一生、このヒモを身につけることになっています。


腕に巻いてつけたり、首に下げたりいろいろです。

よく、金具のついたヒモを首に巻きつけてるおっさん、いますよ。


スーツを着るような職業の人とか、

現代的な生活しているお金持ちは、あんまり身に着けませんけれど・・。

でも、引き出しなどには、ちゃーんとしまってあるはずです。


ちなみに、この上位3つのカーストの下には、

スードラというカーストがいるわけで、彼らは

人に忌み嫌われるような職業や奴隷のような職業に就く身分です。

あのヒモは、少なくともスードラよりは上だということを、示しているのです。


ちなみに、奴隷階級という別名もあるスードラですが、

それが最下位っていうわけではないのですよ。

まだカーストに組み込まれているだけ、いいのです。


つまり、その更に下には、人間とは認めてもらえない

アウトカースト(カースト外)の人々、

そう、不可触賤民(アチュート)がたくさんいます。