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6月、父が亡くなって丸三年になりました



     



見つかった時には、手の施しようのない末期の大腸がんで、すでに肝臓にも無数の転移がみられる状態でした
もちろん手術はできるはずもなく、抗がん剤治療を何度か繰り返してはみたものの効果はみられない
体力を消耗するばかりでした




抗がん剤の副作用で認知機能が低下して、動きも悪い身体でゴソゴソしようとしては転倒するの繰り返し

訪室される看護師さんやドクターには、調子の良い答えをするけれど、おかしい言動



ちょうどコロナ禍で、病室への入室も禁止されていたけれど、できるだけお見舞いに来て、付き添いをして欲しいと言われたほどだった





ある時、私がお見舞いに行くと、父がベットで座りながら壁を指して

「つるたこうじと萬田久子の映画がしてるから見とった」と言う


ある時は、記者会見をしたら、マスコミに追われてこの建物の周りをマスコミがたくさん押しかけて大変だ


いつもではないけど、時々違う時空にワープしていたらしい




まあ、いろんな楽しい話をしてくれて
今でも思い出しては、家族みんなで大笑いをしている




そんな父は、昔から話すことが大好きでいろんな話を聞かされた

昔の話から趣味の話からとたくさん聞かされた



若かった頃の私は、またかめんどくさと思いながら聞いていたので、あんまり何を聞いたか覚えてない


今になってみればもっとたくさんの話をちゃんと聞いていたらよかったと反省している






そんな父がよく言っていた言葉で、今でも鮮明に覚えているものがある



あなたこなたの
お陰だけんな

これは深い言葉だなと、歳を重ねてきたからわかる気がする


気がするだけで、こんな気持ちで生活ができているのかと問われると恥ずさしながらまだまだである




父が残してくれたこの言葉を体現できるように

全ての物や事、人のお陰で生かされているという感謝を心に、これからはしっかりと生きていきたい



父の亡くなった6月、今一度自分のフリを見直して恥じない生き方をしていきたいと思いました