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私には忘れられない光景がある
この出来事があったから、私は下を向くのを辞めたと言っても過言ではない


    


娘①〜自称発達障害

   高校1年の2学期から不登校、2回1   年生をする

        ↓

   通信制高校に転校

        ↓

   学校推薦で大学進学

        ↓

   会社員となる



娘が2回目の高校1年生をすることになったのに

再び不登校となった時だったと思う



娘の生活は、夜中じゅうケータイを使って、朝方から眠りについて、昼過ぎに起きてくるパターンだった



ほとんど家の中でウロウロしているか、ベッドで寝転がってる廃人のような生活をしていた



たまたま娘の受診だったかの用事があって2人で出かけた時だった


いつもなら受診が終わったら速攻帰るんだけど

その日は、どうしても必要な物があってスーパーに寄ったの



そんなにお客さんの多い時間帯ではなかったし、知り合いもいないちょっと離れたスーパーだった




私がカートを押してるその背後に、人の視界に入らないように下を向き、まるで隠れるように身を屈めて娘が立っていた



女の子でも170㎝近くもある体を必死で隠そうとしている



その姿を見た時に




ハッとした



なんでこの子がこんな格好をしないといけないのか



何か悪いことしたのか



ただ学校に行ってないだけなのに、こんな姿をしないといけないほどに、この子も世間の目を気にしてたのかと



悲しみと共に怒りすら感じてた



「そんな隠れる必要ないよ。あんたは犯罪でも犯したの?何も悪いことしてないんだから隠れる必要なんてないよ」



咄嗟に出た言葉だった



娘にかけた言葉だったけれど、私自身にもかけた言葉だったんだよね




私自身、ずっと世間の目を気にしてた


娘には言えないけど、ひとりでスーパーに行かなくて主人に付き添ってもらって夜中に買い物してたから


陰で噂されて後ろ指指されてると思って


隠れるように生活してた





娘のあの姿を見たら、こんな思いはもうたくさん


私は親だから、親の私が娘と同じ姿では何も変わらん


世間の目がなんだっていうんだ


言いたい人には言わせてたらいい

娘にあんな悲しい姿をさせないためにも変わってやると思ったの



ここから、母は強くなりました



とは言っても、上がったり下がったりは常にあったんだけどね