ちょっと前だけど、アルゴを見てきました。
ベン・アフレックがすごいヒゲをはやして主演し、監督もしている映画で、実際にあった物語を映画化したものなの。
あっという間に上映が終わってしまって、びっくり。
日本では、いまひとつな興業だったみたいけど、今年のアカデミー賞作品賞をとった映画なのです。
1979年、イラン革命が激しくなるイランでの、アメリカ大使館襲撃人質事件が発生し、その時にこっそり逃げだした6人の大使館職員が、イランのカナダ大使宅にかくまってもらうの。
その6人が、もしイラン側に見つかれば公開処刑になるとかで、人質をイラン国外に出すため、CIAの人質奪還専門家のベン・アフレックが呼ばれるという話。
冒頭の実際のイラン映像で、一気に緊迫感が流れ、その後も秀逸なストーリー展開やカメラワークなどで、ずっとはらはらしっぱなしでした。
ベン・アフレックが、寡黙で腕のいいCIA職員の役を、すごく上手に演じてる。でしゃばらず、それでいて存在感もすごくあって。
監督としては3作目?かな、きっとこの人は、すごい映画監督になるんじゃないかなって思います。
史実に基づいているわけなんだけど、すごくリアリティを求めて作っているのがわかるし、ドキュメンタリー?と思ってしまうくらい、現実感があふれていて、それゆえにとても緊迫感があります。
どうやって6人を国外に逃がすかというミッションも、見どころの一つ。
最後の最後まで気が抜けなくて、そして最後は政治的な問題から、闇に葬られ、ベン・アフレックの功績も認められることはなかったという、ちょっとほろ苦い感じでエンディング。
でも、これはイランはそりゃ怒るよね…って思ってしまった
そして、大使館で54人だったかな、ずっと数か月人質にとっていて、全員最後は無事解放されたのに、脱出した6人は見つかったら、なぜ公開処刑だってアメリカも断定したんだろう?
実際、もし見つかってたら、ほんとに公開処刑になったのかな。
そのあたりが、今一つこの時代や事件の背景などをよく理解していない私には、難しいところでした。
イランがすっごくRogue な国として描かれてるなあって思ったけど、実際は本当にそうだったのかなとも思います。この時代ね。
(rogue = ならず者、悪党、ごろつき)
この時代、なんて書いてるけど、実際は、現代だって人間の本質は変わってないのかもしれない。
同じような事件が、どこかで起こってるかもしれないよね。
野蛮なところや、暴力的なところ、力でなんとかしようとするところ、などなど、今だって対して変わってないのかも。
むしろ、多くのことが便利になって、情報化が進んできた現代だからこその、目に見えない暴力や、陰湿化した力の行使など、実はもっとひどくなっているような気もする。
人を理解しようとしたり、相手を思いやる気持ち、助け合おうという気持ち、一歩下がる姿勢、そんな当たり前だけどありふれたことが、どんどん稀有なものになっていってるのかなあって、ちょっと悲しくなったりもします。
いい映画でした。
というより、監督が上手なんじゃないのかな。同じ題材でも、違う人がとったら、また全然違う映画になるんだと思う。
と、ここまですごく真面目に書いているわけなんだけど、こないだH部の専務に、「部長~!テッド見た??」って言われて
え~テッドって、ほんわかムービーじゃないの~。
ほんわかな映画って、私あまり興味ないんだよん。
「部長、あれって実は15禁で、結構すごいよ。おもしろかったよ~」だって。
そうなんだ☆
それは部長としては、行っておかないとかな??
ジャンゴが早くみたいのだけど、まだ来ないので、とりあえずもう公開が終わりそうなテッドにすべりこもうかな