仕事から帰ってきて、
数十本の酒瓶を見て思った。

どの酒も旨い。
しかし、本当の意味で、
疲れを癒してくれるのは、
いったい、どの酒なんだろうと。

無論、
みんなで呑めば、どんな酒であっても、
疲れを癒してくれる。

しかし、独り酒ではそうもいかない。
自分と酒しかいない。
酒だけで癒すしかない。

甘口なのか、
辛口なのか、
麦なのか、
芋なのか、
米なのか、
蕎麦なのか、
栗なのか、
黒糖なのか。

それとも、
鹿児島なのか、
大分なのか、
宮崎なのか、
熊本なのか、
沖縄なのか、



分からない。

分かったのは、
今日の酒は、ただ飲んだだけ。
決して、呑んではない。

癒してくる酒…、
そんな酒はあるのだろうか。






!?
たった今、気付いた。

ただ旨いだけと思ってた目の前の酒は、
すべて癒してくれる酒だった。

どれもこれも思い出がつまっている。

それには、
別にドラマチックな思い出がつまっている訳ではない。
小さな小さな普通の思い出がつまっている。

初めておいしいなぁと思った酒
ある日ある居酒屋で友達と呑んだ同じ酒
美味しいよとくれた酒
笑いながら呑んだ酒
愚痴をこぼしながら呑んだ酒
怒りながら呑んだ酒
酔い潰れてしまった酒
友達が好きな酒



目の前の酒は色んなことを語ってくれる。
その日、あったことをすべて教えてくれる。
まるでアルバムを見ているように思えた。

そう思ったら、
心が癒えてきた。

もう一度、さっき飲んだ酒を呑んでみた。
さっきまで味っ気なかった酒は、
やけに美味しく思えた。
何よりも、楽しく、嬉しく思えた。

酒は旨いから飲むんじゃない。
楽しく、嬉しいから呑むんだ。
だから、うまいんだ!!


この先、どれだけの酒を呑むのか分からないけど、
どの酒も思い出が詰まるだろう。

そして、その酒を見るたびに、
その時のことを思い出させてくれるだろう。

なによりも、
その思い出は、自分の心を癒してくるだろう。



ちぴはただの呑ん兵衛。
けど、こんなことを思える分、
人よりちょっと幸せかもしれない。

これで、またお酒が好きになっちゃいました。

明日もがんばるぞー!!