『ノンデザイナーズ・デザインブック』 | Chipapa の備忘録

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忘却は、人間の味方であり敵であり。。忘れたくない珠玉の思い出達を書いていこう♪

自治会活動に夢中の父から、とあるイベントのポスターデザインを頼まれた。

前職で資料編集や商品パンフレット制作をしていたので、パワーポイントをお絵かきソフトにしてちょっとしたチラシなどを作るのは苦にならない。今回も、父から借りた素材集CD-ROMと、ウェブをサーフィンしてダウンロードしたテンプレートをチョイチョイっと使ってデザインした。

といっても、もともとデザインをするのが得意なわけでもなく、雑な性格をしているのも手伝って、緻密な絵を描いたり何日もかけて工作するのなんて、殆ど興味が無かった。小中学校の図工の時間や写生大会は、憂鬱になることの方が多かったほど。

ところが、大卒後初めて就いた仕事がテキスト編集。制作そのものは編集プロダクションや制作会社に任せるものの、いかに読む気にさせ、使いやすく、勉強する気にさせるかという工夫をテキストに仕込む必要がある。もちろん、デザイナーさんにアイデアを出してもらうことが多いが、こちらの意図は伝えて、ディレクションをしなければならない。

更にコスト削減の流れで、簡単なチラシ類や資料は自分で作る必要も生じたので、デザインが苦手だの、図工の成績は悪かったなんて言い訳できない。

そんな時に、テキスト原稿作成を依頼していた英語講師の方から紹介してもらったのが、下記の本。

ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版]/Robin Williams

¥2,100
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彼は、ご自分の授業テキストのレイアウトを自分のMacでカッコ良いデザインで作ってしまうので、すごいなぁと思っていた。彼が曰くに「読みやすいデザインにも法則がある。素人でもこの法則を押さえれば、ある程度すっきりしたデザインが出来る」と。

「へ~、デザインも、自転車乗りと一緒なんだ。コツを押さえて練習すれば、できるようになる」と、甚く感心した。

私はこのカラー版の前のモノクロの初版を使っているが、カラーの方が表現力が広がり、また、色の解説もあるようなので、紙媒体にとどまらず、ウェブなどにも応用も利かせやすいのではないかと思う。

この本の良い点は、デザインの原則を、1)近接 2)整列 3)反復 4)コントラスト という要素に分解し、この4つの原則を徹底的に活用してデザイン例を紹介している点。著者は、アメリカ在住の Robin Williams という方だが、やはりアメリカ人は、あらゆることを分解してマニュアル化する能力に長けているなぁと感心する。

四の五の書いたが、会社の社内報、自治会活動、PTA活動、その他でチラシやお知らせ、ポスターなどをデザインする必要があるけど、巧く出来ない、など「デザイナーじゃないんだけど、デザインする必要があり、良いガイドブックを探している」なんていう方に、オススメの一冊。