この物語は、BL創作物語です。
登場人物は、実在人物とは無関係です。
『ねえ、僕と蛍、どっちが好きなの?』
答えを迫る耀
「そんな・・・
どっちって言われても・・・」
『地下室でキスした時は僕じゃなく
蛍だと思ってたんでしょ?
あの時はどんな気持ちだった?』
目を見開いて
さらに答えを迫る
そしていつまでも
答えられない優に
『じゃあ 試してみて!
今度は耀だよ!間違えないで!』
目の前で僕を見つめる彼の肌は
抜けるように白く
絹のように滑らかで
女性に見紛う美しさがあり
吸い込まれそうな妖艶な瞳に
惑わされたかのように
目が離せなくなる優
二人はしばらく見つめ合い
優は無抵抗のまま
耀のキスを受け入れてしまった・・・
とろけてしまいそうな優しいキスに
一瞬何も考えられなくなった優だが
はっと我に返り
耀を突き放す
「ご・ごめん!こんなことダメだよ!」
拒否された耀の目からは
玉のような涙が
次々とこぼれ落ちた
どうすることもできず
目を伏せる優
耀は手のひらでさっと涙をぬぐうと
『わかったよ、
やっぱり蛍がいいんだ!!』
そう言い残して
振り返ることもなく
帰って行った・・・
つづく
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