フレイム★とぶつかったのは歳を取った人間だ。
『おや!?これはヒトカゲじゃないか!』
その人間の正体はポケモン権威の研究家・オーキド博士だった。オーキドはフレイム★を持ち上げ、真っ先に研究所へ戻って行った。研究所では助手のふたりが新米トレーナー用のパートナーポケモン2体の健康チェックをしていた。
そう、今日は新米トレーナーの旅立ちの日だから。
『オーキド博士!どこに行ってたんですか!』
助手が慌てながらも言った。オーキドはすぐに研究所の回復マシンにフレイム★を乗せ、水分補給をした。
『ハァハァ...ヒトカゲじゃ。ヒトカゲを見つけたんじゃ。』
『ほんとですか!?博士、お疲れ様です。』
助手が言った直後にフレイム★の回復は済んだようだ。オーキドはフレイム★をモンスターボールに入れ、他のパートナーポケモン2体の隣に置き、準備を始めた。
フレイム★はボールの中で目をさました。
『う...ここどこ?』
『ここは博士の研究所よ。』
『誰!?』
『あたしはフシギダネのバーナード』
『僕は...ヒトカゲのフレイム★』
『クス...随分と色が違うのね。』
バーナードにそう言われ、フレイム★はむっとなった。
『お前ら黙れよ。』
『何よ。クスクスもフレイム★の色が違うと思わないの?』
『こいつぁヒトカゲじゃないぞ?』
『僕はヒトカゲだ。』
『嘘だー。こんな色のヒトカゲ見たことないぞ。』
『クスクス、この子はヒトカゲで間違いないわよ。』
『♀は黙れよ。これは俺たちの問題だ。嘘つき坊やはパートナーに選んでもらえないぞ。』
『パートナー?』
『パートナーとは、新たに旅立つ新米トレーナーのポケモンのことよ。』
『トレーナー!?』
フレイム★はフリーザーの事件を思い出した。フリーザーを網で捕獲しようとしたものの逃げられた。
『ほら、来たわよ』
新米トレーナーたちが来たようだ。
『やあ、新米トレーナーたちよ。わしはオーキドじゃ。まずは君たちにこれを託そう。モンスターボールとポケモン図解じゃ』 子供たちは目を輝かせていた。そしていよいよポケモンたちとご対面だ。
『さあ、早速パートナーポケモンを選んでもらおう。好きなやつを選ぶんじゃ。』
フシギダネのバーナード、ゼニガメのクスクスは期待で胸を膨らませていた。一方、フレイム★は不安で堪らなかった。人間とパートナー?そんなバカな。
『僕フシギダネにします。』
『あたしゼニガメ!』
2体の持ち主が決まった。
『俺はヒトカゲにするよ!強そうだし、いけ!ヒトカゲ!』
少年はフレイム★のボールを開放した。つよい光と共にフレイム★が出てきた。だが、少年の顔色が変わった。
『博士...これ偽者だよ!』
『こいつは色違いなんじゃよ。』
『.....ピカチュウみたいだ。』
ピカチュウ...フレイム★はその名前を嫌っていた。
『分かったよ。よろしくな、ヒトカ...』
フレイム★は怒りのあまり、言い終わる前に【かえんほうしゃ】を放ち、研究所から飛び出した。
『これ!ヒトカゲ!』
オーキドが研究所から出たときにはフレイム★の姿はもうなかった。
フレイム★は一番道路の岩影で一休みした。
(ピカチュウ...。偽者...。ヒトカゲじゃない...。)頭の中で言われた言葉がグルグル回ってる。
ガサガサ...
草むらが揺れた。フレイム★はなんとか忘れようと横たわり、寝ようとしていた。
ガサガサ...
よく揺れるなぁと思い、フレイム★は草むらをかき分けた瞬間、
『わぁぁぁぁぁ!!!!!!』
『ぎゃぁぁぁぁ!!!!!!』
フレイム★と相手のポケモンはビックリして叫んだ。フレイム★はすぐに落ち着き、相手をよーく見た...普段のポッポより小柄のポッポじゃないか!でも、なんだか自分と色が似てる...フレイム★はそう感じた。
『ハァハァ、ぬ?君も色違いかい?』
やっと落ち着きを取り戻した色ポッポが言った。フレイム★は嬉しかった。変だと思われてないからだ。
『うん!君も色違いだね!』
『ああ!そうだよ。君と色が似てるね~』
『僕はヒトカゲのフレイム★!君は?』
『俺はポッポのラッシュ★さ!』
『よろしくねラッシュ★』
フレイム★とラッシュ★は仲良しの握手をし、お互いに挨拶をした。挨拶をした後、ラッシュ★の顔が急にかなしそうな顔に変わった。
『なあ、フレイム★にお願いがあるんだ。』
『何??』
ラッシュ★はフレイム★にお願いがあると今困っていることを言った。
最近、近くのオニスズメたちがこの辺りをテリトリーにし、ポッポの巣まで取ってしまったらしい。ポッポたちが応戦しても敵わなく、フレイム★にオニスズメたちを退治してほしいとのことだ。
『分かったよ!そこまで案内して!』
『ありがとうフレイム★!恩に着るぜ』
『礼はオニスズメたちを退治してからだ。』
フレイム★とラッシュ★はオニスズメ退治の為、一番道路の終わりまで共に進むこととなった。