237.母のウェディングドレス | 宿屋のおやじ日記

237.母のウェディングドレス

昨夜も ふらりと 一階のロペに寄ってみた。

僕の娘と同級生のお嬢ちゃんの婚礼が近づいていて 何やかやと気ぜわしい

毎日の様だ。まだ若い頃には


相手の男に 巨人の星の 星一徹みたいに「 分かった。 娘はやるから、君を

一発殴らせろ 」なんて場面があるのかね? 


うーん、分からん。ま、実際に殴る事はないじゃろうけれど 気持ちは 充分

分かるよなぁ、


そうだよな・・・。


娘同士が小中学校に通う間、こんなショウもない、お互いが想像の世界の話を

していたものが 実際には 結婚相手と顔見せも 平穏に終わったようで 今は

出席者の確認や特にママというか 奥さんの方が あわただしいようだ。


はるか昔 写真の前撮り と言うものを体験した。カメラマンの先輩が

「 あのなー、新郎は何もすることがないけー、そこの漫画でも読んでいてくれ。

準備ができたら 呼ぶけーのー。最低でも10巻くらいは読めるはずじゃ 」と

指令がでた。気取って言う訳ではないが あまり 漫画は読んだこともなくて  

そんなに読めるものか、と思いつつ とにかくスタートしたら 何のことはない。

20数巻の そのシリーズを読み終えて 別の作家の本まで読み始めていた。

詳しい時間は忘れたが 数時間はかかった。


このときの数日前の衣装選びの時に「 私達の頃には 着物ばかりで 

ウェディングドレスなんて着た体験がない。一度でいいから着せてもらえません

か。」と母の強い いや 強烈な申し出。 お店も許しを出さざるを得なくなって

うすいピンクのドレスを着て登場したのはいいけれど 胸周りとウエストヒップが

ほぼ同じ かなり「 とう 」のたった にわか新婦が登場して それこそ、大爆笑

の大笑い。別の部屋で打ち合わせをされていた他のカップルも何事ぞと 覗き

に来られて 「 えっ あなたのお母さん ??? 」と、鑑賞者みんなが一緒に

手をたたいて大笑いした事を思い出す。


昭和27年に 美祢から湯本に嫁いできた時には 地元の方達への披露宴で

・・・昔の習慣で二日か三日続いたものらしい・・・・・僕の父と 着物のままで

社交ダンスを踊った 所謂 モボとモガ( 当時 まだこんな言葉があったのか

どうか 不明ですが 御案内の通り モダンボーイ と モダンガール の略)

だったのだが 歳月は 人々の素敵な思い出を容赦なく 打ち砕く一面もある

ようで そのスタイルには その頃の 残照もなかった、と確信できる。


披露宴の時の写真撮りも 勿論 臨場感があっていいし カメラマンにもよる

けれど 何せ撮影に時間がかかって 披露宴の会場にいる時間が少なく

なってくるから 前撮りは その当たりの余裕が出来ていいみたいですよ。


ただ僕達の写真については 長い時間かけてこの程度かよ、と言われそうで

実物はお出しできませんが。