真夜中に長女を駅まで迎えに行くのは、このところわたしの役目です。
本当はずっと長男が行っていたのですが、二人は根本的に険悪になってしまいました。
その後主人が行っていたのですが、時々不機嫌になる主人に、仕事帰りの疲れた長女はさらにメンタルがやられてしまうということがあり、、、
その後は、ずっとわたしが行っています。
ところが、昨夜は体調が悪くて、主人に代わりに行ってもらいました。
ふたりともご機嫌で帰ってきたのでよかった〜。
帰ってくるなり主人が言うのです。
「何度も迎えに行ったけれど、〇〇が歩いてくるのがいつもすぐにわかるんだけど、今日は全くわからなかった。初めて『普通の人』だったんだよ。」
めっちゃわかる!
長女は独特の空気感があって、人が大勢いても遠くからでもすぐに見分けられるんです。
ところが、「普通の人」になって見分けがつかない時があります。
それは、仕事帰りに銭湯に寄ってきた時。
お店の近くに、遅くまでやっている昭和な銭湯があるそうで、たまに仕事が早く終わると、そこに寄ってから帰ってくることがあります。
そういう日は、いつもの「独特な空気感」がどこにもない。
車に乗り込んでくると、顔がまるで子供みたい。
無垢で可愛い。
あの子の独特の「アク」がどこにもない。
こんなに変化する?って思うほど、別人なのです。
昨日はその無垢な長女を連れて、主人が帰ってきた、ってわけです。
それにしても、銭湯っていうのは、どういう魔法なのだろう。
単にすっきりしたっていうレベルじゃない。
自分の色という色がすべて洗い流されて、無色透明になっている。
「自律神経が整うんじゃないかな」と長女は言うけれど。
本当にそれだけだろうか。
主人は、いつもなら遠くから見分けられる自分の娘が、助手席を覗き込むまで、本人だとは思いもしなかった。
そんなことある?
魔法だ。
じゃ、むしろ、いつもは何をまとっているんだろう。
主人は、あの子のまとっているものは、とても複雑なものだと言います。
その複雑なものすべてを、消してしまう銭湯の威力、おそるべし。
さて、わたしはその後も体調不良が続いていて、今日はTHE ICEに行けそうにない。
明日はなんとか、一公演だけでも行きたいと願っているんだけど、どうなるかなぁ。