34年ぶりに歯医者に行った。
最後に行った歯医者でめちゃくちゃな
虫歯治療をされて、あまりの痛みと
不快さで歯医者恐怖症になり、
まだ未成年だった私は、
生涯、歯医者には行かないと
誓ったのだった。
自分なりに歯磨きを怠らずに予防
していたが、限界があった。
歯の色は変わり、歯並びも悪くなり
笑う時は手で口元を隠すように
なっていた。
(しゃべっている時は歯があまり見えない)
痛む時もあったが、
頑なに歯医者には行かなかった。
そしてとうとう、奥歯が欠けてしまった。
きっと、昔の治療跡の下が虫歯に違いない。
観念して歯医者に行くことにした。
良い歯科はないかと
検索に検索を重ねたが、どこも
Google口コミが星5か1と極端。
星1の評価には恐ろしい思いをしたことを
長文で書いている人も多く、すっかり
ビビり倒してしまった。
しかし、腹を決めたのだからと、
口コミがナチュラルな感じの
こじんまりとした隣の駅の歯科医院に
予約をした。
いざ、行ってみると
古びた建物にオシャレさも
なにもない、シンプルな待合室。
受付は元ヤンっぽい中年女性。
不安はつのる…
名前を呼ばれ
処置室へ。
かわいい歯科衛生士さんに
口の中を点検され、オバハンの
汚い口の中でごめんなさいと
羞恥でさらに緊張が増す。
インケツな爺さん歯医者が
登場してきて、クソ嫌味を
散々吐かれながらの治療開始かと
不安は増し、血圧200越えは
していたことだろう。
歯科医登場。
思っていたよりも若い。
症状を説明する。
数十年ぶりの受診であることも。
「よく決心されましたね〜この際、
がんばって治しましょう!
歯みがき、がんばっておられたん
ですね〜みたらわかりますよ〜」
光のような早さで
欠けた歯の処置が始まり、
麻酔がよく効いて痛みもなく、
あっという間に1回目の治療が
終わった。
一瞬にして欠けた歯の不快感が消えた。
おそらく、とても腕の良い
歯医者さんなのだと思うが、
数十年もたってるのだから、
治療も進化しているのだろう。
よき歯医者さんに出会えて
本当に良かった。
治療がんばろう。