年が明けた。年末年始は
母親の家へおせちと海老天を
持って同居人と一緒に一泊泊まりで
年越しへ。
毎年の事だ。
今年は年末から微熱が続いて体調が
不安定な日が続いたので、おせち
は手抜きさせてもらった。
名古屋に行った帰りに
土山SAで買った棒鱈と鰤を巻いた
昆布が役に立った。
質素でそう美味しくもないお節料理を
母親が喜んで食べてくれるので、
毎年作っている。
年越し蕎麦を食べたら、母親は
早々に寝室へ。
同居人はずっと無言で
ゲームをしている。
会話はない。
毎年楽しみにしている
孤独のグルメ大晦日SPを見る。
能登で年越しを迎える
ラストにほっこりした。
一年で地震と水害の甚大な被害を受け、
なかなか復興の進まない現状を
通りすがりの旅人目線で短く
うまく表現していたと思う。
制作者の能登に寄り添う優しさが見えた。
見終わって、ゆく年くる年を耳で
聴きながら、スマホをぼんやり
触ってるうちに年が明けた。
今年は母親のマンションまで響く
お寺の鐘の音が聞こえない。
年明けの凛とした空気が感じられなかった。
どんどん世の中は味気なく変わって行く。
同居人は寝床に入って無言で
ゲームをしている。
一声かけて、消灯。
私はテレビの前でクッションを枕に
そのまま寝てしまった。
毎年の恒例である。


