初めに

 

ワン・イーボは

「陳情令」から飛び出して

新たな自己を創造しようとしている

それは人間として成長したい

というイーボの生きる意欲だ

 

彼のファンとして

イーボが望む道を成功裏に歩いていくことを

応援したい

 

しかし、イーボの美しさの究極の記録が

ここに残されている

ラン・ジャンというキャラクターの美しさだ

それを体現したワン・イーボの

演技のすばらしさの証明でもある

 

ワン・イーボが創り上げたラン・ジャン像は

貴公子そのもので剣の天才であり、

強いだけではなく、

けなげで、

麗しくて、

切なくて、

激しくて、

そして暖かい。

 

ウェイ・インが彼の愛にやっと気づいて

受け入れる時の幸せな情景

こんな人いるはずがないと思いながらも

人は癒される

 

そういう一時を与えてくれる

「俳優」という仕事の価値に思い至る時である

姿も心も高貴な役をやり切った

ワン・イーボは

言葉にできないほど素晴らしい

 

陳情令におけるラン・ジャンの愛の

深さは深海

高さは蒼空

広さは宇宙

ウェイ・インを丸ごと包み込み抱きしめる

人間愛である

 

自分の命よりも大切なものだから

命を賭けても守りたい

その熱く激しい思いを

凛とした貴公子の姿を失うことなく伝える

ラン・ジャンを演じるワン・イーボの

演技は秀逸だ

 

ウェイ・インにはその思いがなかなか通じない

そして彼を不夜天の崖で失ってしまう

その喪失の大きさは計り知れない

 

ウェイ・インが帰ってくるのをひたすら待ち

16年後に復活した彼を見つける

 

ウェイ・インを

2度と失いたくないラン・ジャンは

ひたすら彼を愛し守り

その思いを行動で示し

ウェイ・インの心に眠っていた

ラン・ジャンへのかけがえのない愛を

掘り起こして

共に生きる道を

切り開くのだ

 

このような稀有な愛の物語を

二人の美しい青年が演じている

陳情令が

観客に「夢」を見させる

最高の作品になることは当然だと言える

彼らの醸し出す美しく切ない情景は

思い出すたびに涙ぐむ

珠玉の瞬間だ

 

このラン・ジャンをワン・イーボは

たぐいまれな美しさで演じる

最初から最後まで

端整な貴公子として凛として生き

剣では素晴らしい殺陣をみせる

 

踊るように美しい殺陣で

白い衣を翻す姿は

見ているだけで感動する

ダンスで鍛えた身体能力が

いかんなく発揮されている

 

ラン・ジャンの熱情と美しさ

 

二人の出会いの最初の時

白装束でウェイ・インの前に颯爽と現れた時の姿

そこにいる人はみな憧れの瞳で見つめる

美しいラン・ジャン

 

「邪術だ」と言うウェイ・インの言葉に振り向き

ウェイ・インの目力に魅せられる

一目ぼれしたのを知られぬように

禁言術で黙らせるラン・ジャン

 

屋根をよじ登るウェイ・インを

待ち伏せている

一目見た時から忘れることのできない人だから

故蘇ラン氏の掟を

教えなければならないという

ラン・ジャンの真面目な性格を示すように

厳しい視線をむける

 

遠目ながら

その表情の美しさは忘れられない

 

ウェイ・インの天真爛漫で

何事にもこだわらない

自由奔放な性格を心配し

世に受け入れられる人になれるよう

一生懸命関わるのだが

ウェイ・インにはそれが通じない

 

ラン・ジャンへの憧れを心に抱きつつも

自分を批判的に見ていると感じるウェイ・インは

ラン・ジャンに反抗しからかうことで

思わせぶりを繰り返すのだ

 

そのウェイ・インを見る

ラン・ジャンの目のきらめきと

射るような厳しさは

ウェイ・インに対する思いの激しさだ

 

そのラン・ジャンの生真面目な思いは

強ければ強いほど

ウェイ・インはいじけていく

 

不夜天でウェン・ルオハンを倒した時

ラン・ジャンが認めない陰鉄から作った

陰虎符を

使った自分をどう思っているかはかりかねて

悩ましいウェイ・インは

目を合わせることができない

陰鉄を使う自分を

全面的に肯定できないウェイ・インの怯みだ

 

ラン・ジャンに嫌われたくないウェイ・インの心が見える

ウェイ・インが纏う怨念を

「浄化したい」

と願うラン・ジャン

しかしウェイ・インにとって

それは自己の仙師としての死を意味するから

拒否するしかない

そのウェイ・インを見るラン・ジャンの

いたわりの思いが切ない

 

ウェン・ニンとウェン・チンとその一族を守るために

窮詭道から馬に乗って逃亡しようとする

ウェイ・インたち

 

さえぎるラン・ジャンは

「ここを出たらもう後戻りはできない。覚悟はあるのか」

と問う

ウェイ・インは

「雲深不知処で俺たちが誓ったことは何だったのか

なぜ罪なきよわき者がくじかれる」

と涙ながらに答え

「戦いが避けられないのならお前と戦いたい

たとえ死んでも

含光君の手で死ねるのなら悔いはない」

という究極の愛の告白

 

道を譲ったラン・ジャンは

ウェイ・インたちが去っていく姿に涙する

 

ラン・ジャンの大きな目から

きらきらと涙があふれ、

空を見上げる涙の顔の美しさと切なさ

そのまま雨の中で佇むラン・ジャン

 

インタビューでその場面が好きだという

ワン・イーボ

本当に美しいとしかいいようのない表情を

その場面で見せることのできるのは

その演技力だ

 

その後乱葬崗に逃れて暮らすウェイ・インを訪れる

久しぶりに会ったウェイ・インを見つめるラン・ジャン

その瞳が語るのは

どんなにウェイ・インを心配していたかだ

 

ウェン・ニンが復活し

その暴発を鎮めるウェイ・インを

助けたラン・ジャンに

ウェイ・インは伏魔洞を案内する

 

その時のウェイ・インを

心から心配するラン・ジャンの表情

心のこもった眼差し

言葉をつむぐ唇

のめるようにウェイ・インの方に傾く体

全身から

ウェイ・インへの愛が溢れる

 

そしてウェイ・インの人間愛を目の当たりにし

彼が邪道に陥ることはないと信じようと

決めたラン・ジャンは

雲深不知処に帰り

ラン家の掟を破る確信犯の自分を罰するよう

ラン先生に願い出て

雪が降るのも構わず戒鞭を捧げて

跪いている

どこまでもまっすぐなラン・ジャン

 

その心境の変化をワン・イーボは

一途な瞳と

ウェイ・インを心から思いやる

切ない表情と

決意を込めた視線で魅せる。

その美しさは言葉では語れない

 

しかしウェン・ニンが

姉イエンリーの夫であるジン・ズーシュエンを

殺したことが発端となり

ウェン・ニン、ウェン・チンとその一族は

近隣台でみな殺しにされる

 

これに怒ったウェイ・インは

不夜天で乱葬崗を襲撃するために

集まった世家と対立する。

 

陳情笛で世家を攻撃するウェイ・インを

止めようとするラン・ジャン

しかし姉イエンリーが騒乱の中で仙師に殺され

絶望したウェイ・インは自暴自棄になり

崖下へ身を投げる

 

ラン・ジャンは

落ちていくウェイ・インの腕を握り

必死で引き留めようとする

しかし、義弟のジャン・チョンが姉の死を恨み

「死ぬがいい」と剣を振るうのを見て

ウェイ・インは

ラン・ジャンの手を振り払い

奈落へ落ちていく

 

ドラマを通して一度だけ

ウェイ・インを求めて

絶叫するラン・ジャンがいる

感情を爆発させるラン・ジャン

 

落ちていったウェイ・インを思いながら

呆然とする白い衣が翻える姿の美しさ

 

ウェイ・インを庇い彼を信じるラン・ジャンは

ラン先生から戒鞭300回と

3年の面壁という罰を受ける

しかし信念を曲げることなく

寒潭洞で黙ってウェイ・インを想う

ラン・ジャン

固い意志を示す凛とした姿の美しさ

 

その後ウェイ・インを失ったラン・ジャンの

苦悩の16年間がある

 

遺体も魂もないウェイ・インへの問霊を繰り返しながら

捜し続けるラン・ジャンの想いの激しさ

 

大梵山でウェイ・インを見つけた時の眼差し

瞬きもせず見つめる目が

伝える万感の思い

ウェイ・インは

握られた手をしっかりと握り返し

ラン・ジャンの

想いを受け入れる

 

雲深不知処に連れて帰ったウェイ・インが

気絶から目覚めるのを待っているラン・ジャン

その琴を弾く横顔の美しさ

形の良い鼻が描く曲線

そこから人中へ

ほぼまっすぐにふくよかな唇につながり

シャープな顎へときれいな曲線を描く

 

半分閉じた眼のまつ毛の長さ

言葉にできない美しさだ。

 

「元気だったかい?」

あれほど探し続けたウェイ・インに

かけたい言葉

「不忘」の歌詞で明かされる

ラン・ジャンの想いの健気なさ

 

横顔の美しさはまた

金麟台からの逃避行の途中で

ウェイ・インに霊力を与えるときにもある

滴る雨の中

その横顔を下から上へゆっくりと撮りあげていくときの

少し開いているその形の良さは言葉に尽くしがたい

本当に美しい人だ

目も魅力的だが、唇もまた魅惑的だ

 

酒に酔って眠っている時の

唇のふくよかな美しさも見逃せない

 

次にうつむいた顔の美しさ

形の良いうりざね顔に

きりっとした眉、伏し目、

形の良い鼻、そして柔らかな唇

いつまでも見ていたい象形である

 

玄武洞で気絶寸前のウェイ・インに

霊力を送る時

 

夷陵の町で足を引きずるウェイ・インを

負ぶっている時の

うつむき顔の美しさ。

 

ラン・ジャンは尽くす人だ

 

陳情令のラン・ジャン

セリフは極端に少なく

いつも貴公子の姿で

汚れる場面はない。

血を流し

「ウェイ・イン」

と叫ぶシーンや

けがをして苦痛に耐える時でさえ

美しい

 

ラン・ジャンが涙するのは

全編を通して2回だけ

 

一度目の涙は窮詭道で

ウェイ・インと雨の中

去っていくウェイ・インを

見送る時

 

二度目に涙するのは

ウェイ・インが自分の金丹を

ジャン・チョンに与え

自分は霊力のない身で詭道術を修め

夷陵老祖として生きることを決心した

犠牲的な生きざまを知って

感動する涙だ

 

16年前

3ヶ月間行方不明だったウェイ・インが

乱葬崗から帰還した時

 

怨念を操るウェイ・インが

邪道に堕ちることを心配するあまり

ウェイ・インの心に

寄り添えなかった

自分を顧み

ウェイ・インへの想いがあふれ出す

 

その涙の美しさと気高さと清らかさ

 

目とほほ笑みに近い笑顔と

2回だけの涙で

ラン・ジャンの気持をこれほどに表現できる

イーボは

ラン・ジャンという人物を理解し

その役になり切っている

 

「ラン・ジャンは尽くす人だ」

というワン・イーボ

インタビューでも言葉の少ない

ワン・イーボだが

役に対する理解力は秀逸だ

 

ラン・ジャンがウェイ・インを見つめる場面

 

 ラン・ジャンがウェイ・インを

穴のあくほど見つめる場面をもう一度楽しもう

 

初めは大梵山で

仮面をかぶったウェイ・インの手首を掴んだ時

 

次は玄武洞で「ミエンミエンが好きなのか」

と聞くウェイ・インを見つめる時

 

ラン・ジャンがウェイ・インに

「私はお前の何だ」と聞き

ウェイ・インが

「かつてお前を生涯の知己だと・・・」と答え

「今もそうだ」と言い返した時

 

ウェイ・インたちが

窮奇道から逃亡しようとするのに

立ちふさがった時

 

夷陵の町でウェイ・インが現れ

笑顔で話しかけた時

 

酔って農家の鶏を

「やる」といった時

 

義城でシュエ・ヤンを倒したあと

アージンの墓の前で

「幸いだった」

と言った時

「何がだ?」

と聞くウェイ・インだが

ラン・ジャンは

見つめているだけだ

「傍にお前がいる。それで十分だ」

というラン・ジャンの心の声が聞こえる

 

ン・ジャンの想いの激しさは

その視線が示しているのに

ウェイ・インにはわからない

 

姉イエンリーに対するウェイ・インの想い

それ以上に狂おしいウェイ・インへの

ラン・ジャンの想い

なぜウェイ・インには分からない?

 

ウェイ・インを助けるラン・ジャン

 

ラン・ジャンは何度ウェイ・インを助け

抱き留め

抱き起したか

 

最初は不夜天で

落ちていくウェイ・インの

腕を握って

「戻ってこい」

と言うとき

 

碧霊湖で渦に巻き込まれそうになったウェイ・インを

船から釣り上げるとき

 

寒潭洞で先祖の琴弦の攻撃から

ウェイ・インを守るとき

 

点灯式で姉をめぐってジン・ズーシュエンと

喧嘩するウェイ・インを止めるとき

 

惑わしの霧の中の戦いで

鎖で首を絞められたウェイ・インを

救うとき

 

教化司でウェイ・チャオの鞭から

ウェイ・インを救うとき

 

玄武洞でウェン・チャオに崖下に

突き落とされたとき

最初にウェイ・インを抱き起すのは

ラン・ジャンだ

 

陰虎符を使い

体力を使い果たし

ウェン・ルオハンに首を絞められ

失神したとき

落ちてくるウェイ・インを

抱き留めるラン・ジャン

 

ウェイ・インの最大の弱点である犬

恐怖の源の仙子をジンリンにけしかけられたとき

ウェイ・インは思わず

「ラン・ジャン、助けて!」

と叫ぶ

子どもの時イエンリーが助けてくれたように

ラン・ジャンがウェイ・インを助ける

 

仙子とジンリンに注ぐ厳しい眼差し

しおしおと去っていく一人と一匹

ウェイ・インははにかんだ微笑で

ラン・ジャンに甘える

 

金麟台で

夷陵老祖としてウェイ・インが追手に取り囲まれたとき

 

乱葬崗で傀儡を倒すため標的となり

疲れ果てたウェイ・インを支えるとき

 

漣花鵜でジャン・チョンに攻撃され

ウェイ・インが失神したとき

 

心からウェイ・インを案じるラン・ジャンの表情のけなげなさ

 

ラン・ジャンのウェイ・インへの想い

 

第3の生においてウェイ・インを

命を賭けて守るラン・ジャンだが

第2の生では

3か月間

ウェイ・インの行方が分からなくなった時の

苦しい気持ちにも拘わらず

いやそれだからこそその時は

ウェイ・インの変化を受け入れられない

 

「陰鉄」に支配されて

邪道に落ちるのではないかという心配が

払拭できずに

琴で浄化したいと願う

それを拒否するウェイ・イン

 

このような2人に不夜天での事件が起こる

ウェン・ニン、姉のイエンリー

愛する人をすべて失った

ウェイ・インは

自暴自棄になり、崖から身を投げる

 

ウェイ・インは

自分を愛してくれるラン・ジャンの

無償の愛にはまだ気づいていない

 

 16年後大梵山で救われて

雲深不知処で目ざめた時

「あの時は俺を信じていたか?」

という問いに示されるように

ウェイ・インは

ラン・ジャンのウェイ・インを想う

本当の心に確信がない

 

ウェイ・インを不夜天で失った2度目には

「悔いがある」と

16年間ずっと探し続けるラン・ジャンなのに

 

だから大梵山での再会のあと

ラン・ジャンは

ウェイ・インを守ることを

自分の使命とする

2度と失いたくないウェイ・イン

 

金麟台から逃れる途中で

「以前おれに反発していたお前が

今はただ一人傍にいる」

と言うのはウェイ・インの思い違いだ

 

ラン・ジャンは

徹頭徹尾ウェイ・インだけを

求めてきたのだ

 

一番愛していたイエンリーを失った

ウェイ・インが

自分を丸ごと受け入れてくれる存在があるのに

気がつくのはいつだろうか

 

その人は自分だけを求め

自分だけのものになる人

ラン・ジャンに

 

嫉妬するラン・ジャン

 

姉のイエンリーをかばって

ジン・ズーシュエンと喧嘩をするウェイ・インを

止めようとするが

ウェイ・インはイエンリーと共に

去ってしまう

それを見送って佇むラン・ジャン

 

ジャン・チョンにかまうウェイ・インを

遠くから見た後

瞳を返してすっと去っていくラン・ジャン

 

ホワイサンとふざけるウェイ・インを

見ずにはいられないラン・ジャン

 

乱葬崗で暮らすウェイ・インが

ウェン・チンと交わす言葉

その親しさが羨ましいラン・ジャン

 

何も言わないラン・ジャンは

想いを心に秘めて

ひたすらウェイ・インを

見つめるだけだ

 

罪だよ

ウェイ・イン

馬鹿だよ

ウェイ・イン

 

ラン・ジャンの慈愛に満ちたほほ笑み

 

乱葬崗に逃れたウェイ・インたちを

心配して訪れたラン・ジャン

元気なウェイ・インが

ウェン氏の子どもアーユエンを

可愛がる様子を

見ている

愛しさがあふれる優しい笑顔

 

ニエ・ミンジュエを殺した張本人に

あたりをつけた二人

潭州の町で

ウサギの書かれた提灯が売られている

その隣で

自分を見ているラン・ジャンの姿を見た

ウェイ・インは嬉しくて

「これ買おう」

と甘える

 

その時のウェイ・インのとろけるような笑顔

ラン・ジャンは

優しい目と

ほのかな笑みで

ウェイ・インの心を受け止める

 

ジン・グアンヤオの謀りごとを暴くために

乱葬崗に向かう二人が

ウサギに別れを告げる場面

 

ウサギをウェイ・インに手渡し

ウェイ・インがかわいがる様子を

じっと見ている

ラン・ジャンのほほ笑み

 

ウェイ・インは言う

「危険が待ち受けているはずなのに

少しも怖くない」

 

そうだ私がいるよ

ウェイ・イン、お前が愛しい

 

スージェイがアーユエンだったと

ラン・ジャンが助けたと知り

甘えるスージェイと笑い泣きするウェイ・イン

それを見つめているラン・ジャン

その慈愛に満ちた笑顔

 

この笑顔はまた

ドラマの最後で

ウェイ・インが「さすが含光君」と言い

「お前もさすがウェイ・インだ」

と答える時にも

 

最後の癒し

 

観音殿での最終章

ラン・ジャンのジン・グアンヤオに対する

怒りが爆発する

彼の腕を切り落とさずにいられない

 

兄を裏切り、

ウェイ・インを陥れたジン・グアンヤオ

 

全てが終わり

ラン・ジャンは

雲深不知処に残ることを選択する

 

ジン・グアンヤオを自らの手で死なせてしまい

苦しむ兄シーチェンを

支えなければならない

 

雲深不知処を嫌うウェイ・インに

「来い」と言えない

優しいラン・ジャン

一度は別れを告げる

 

しかし

ラン・ジャンを呼ぶウェイ・インの

笛の音に

「お前と分かれられのか?」

ウェイ・インの元へ帰っていくのだ

 

「ウェイ・イン」

優しい声に振り向いた

ウェイ・インは

花が開くような笑顔で

ラン・ジャンを

受け入れる

 

ドラマは視聴者に

最後の癒しを準備してくれる

 

ウェイ・インが

ラン・ジャンの愛を受け入れ

雲深不知処を受け入れ

二人は琴と笛という霊器を使い

正義を貫き人々を助けるという

仙師としての使命を果たすために

誓いを新たにする

最終章

二人の笑顔が麗しい

 

ワン・イーボのエンターテインメント業界での軌跡

 

俳優としてのイーボ

 

26歳にしていろいろな分野で

才能を発揮しているワン・イーボ

どれだけの才能があるのだろう

 

16歳から自立して

自分の能力を開発してきた努力

生まれながらの恵まれた

容姿と人間力は

エンターテインメント業界の中で

ますます磨かれていく

 

しかし「陳情令」で

私たちを魅せた美しさは

20歳から22歳の

ワン・イーボの青春だ

 

容姿は年を取るにつれてそれなりに変化する。

それを知っているイーボは、

「容姿の美しさ」から

「人間としての美しさ」に

舵を切った。

 

いろいろな役割のドラマ・映画に挑戦し

「美しさ」を見せる自分ではなく

「演技者」としての自分を

確立しようとしている。

 

天性の美貌も永遠ではない。

最も美しい姿を

「陳情令」のなかに閉じこめたイーボは

ためらうことなく、

次の段階へ進んでいるのだ。

 

インタビューでイーボに

「次はどんな役をやってほしいですか?」

と問われたシャオ・ジャンは

「全く違う役をやってほしい」

と言っていたが

まさしくイーボの挑戦は続いている

 

「美しいと言われるのはあまり好きではない」と

言ったことがあるワン・イーボ

自分は容姿だけで評価されたくない

 

ワン・イーボは

その後いろいろな役に挑戦した

 

現代劇「無名」では

影を持つスパイ

 

「有菲」では

軽くて洒脱だけれど秘密を持つ若者

 

「熱烈」では

ダンスに全てを捧げる貧しい若者

 

「風起洛陽」では

天才だが女性を苦手とする若者

 

「冰雨火」では

真面目な麻薬捜査官

 

「長空之王」では

パイロット

 

第20回映画チャンネルメディア大賞にて

主演2作目となった「長空之王」で

主演男優賞を受賞

 

5年前から進化し続けるワン・イーボは

多様な役柄で魅せる

俳優として成功したのだ

 

その劇中でも

ふとした時に美しさを

感じさせてくれるワン・イーボだが

「陳情令」のワン・イーボはもういない

 

「陳情令」のラン・ジャンの美しさは特別だ

ハンサムと言うありふれた言葉では

語りたくない

 

「絶世の麗人」

という表現で讃えられているシーンがある

その表現がふさわしい

あらゆる角度からのその美しさが

「陳情令」の中に

映像として永遠に残る

 

陳情令のメイキング映像で

シャオ・ジャンとワン・イーボがふざけている

「俺を見ていた」と咎めるイーボに

シャオ・ジャンは

「見たっていいじゃん。お前は小顔で本当に美しいな」と言う

イーボは照れて

「ジャン兄さんの方が写真映りがいい」

などと答えている

 

特別ハンサムなシャオ・ジャン

自分がどんなに美しいか分かっているだろう彼が

思わず見とれてしまう

ワン・イーボとは何なんだ

 

ダンサーとしてのイーボ

 

イーボは

「話すように踊る」

と言われている。

 

インタビューなどであまり口数の多くない彼は

時として言葉足らずを

批判されたりする

しかしその発言はなんの衒いもなく

正直に思ったことをそのまま述べており、

本当に素直な人だということがわかる

 

一方その踊りは、

メリハリ

静止した姿のカッコよさ

セクシーさ

信じられないような体の動き

音楽との一体化など

思わず引き込まれてしまう芸術だ

 

ラップを歌いながらのステップ

両手・両足・肩・腰・全身を

心のままに操るダンスは

イーボの天賦の才によるものだ

 

ラップではなく

舞台で1人踊る白と黒の幻想的な踊りや

京劇など新分野にも挑戦しているイーボ

今度ダンスをテーマとした映画「熱烈」が

放映されたが

本領発揮だ

 

歌手としてのイーボ

 

陳情令における「不忘」は

何度聞いても飽きない恋歌である

 

ワン・イーボの低くて少しハスキーな声と琴の調べと

歌詞との

えも言われぬ調和が

ラン・ジャンの一途な恋慕と相まって

人の心を打つ歌となっている

何度も聞いてとうとう中国語で歌えるようになった

初めての歌だ

 

「ワンシエン」については

ウェイ・インと2人で歌う主題歌だ

歌の素晴らしさは当然だが

歌っている二人の美しさと目を見合わせる仕草

メイキングに見られる仲の良さなど

「CP」と騒がれるのも当然だ

 

バラードを歌ってもハスキーな声は

豊かな抒情を伝える

最近発売した

「バイスタンダー」では

抒情溢れる

ワン・イーボだ

 

ビートの利いたラップについては

歌と踊りのマッチングに魅了される

力強い声、変幻自在な表情と

エロスを感じさせる肢体

自由自在な体の動き

リズムに合わせて緩急自在

 

衆目の一致する歌うダンサーである

声は野太くリズムは正確

「不忘」とはまた違った魅力で若者に迫る

 

彼の歌とダンスを見ていると

時間を忘れてしまう

 

ダンスの指導者として自らの演技から

「真似ぶ」ことを

後進に示せる存在であるのは確かだ

 

マネジメントの才能

 

16歳からエンターテインメントの世界に入り

ダンサー、アイドル、歌手、モデル

俳優、テレビのホスト

バイクレーサーなど

自分の才能を発揮する場を

多様に確保するマネジメント力も秀逸だ

 

特別のマネジャーがいるわけでもなく

所属する事務所においても特に優遇されておらず

ファンによると

むしろ「稼ぎ頭」として利用されるだけで

冷たく扱われていると嘆かれている

 

1人我が道を行くワン・イーボは

美しく

フレッシュで

力にあふれ

挑戦し

努力し

しかも自然体で生きている

 

「色々な仕事をしているが一番得意なのは何ですか?」

と問われて

「特にないよ」と答える

すべての仕事を自然体で成功させている

 

わずか26歳で年間数十億円を稼ぐのに

エンターテインメントに関わる仕事に没頭している

この年末には100本もの映画を見て

演技の勉強をしていたらしい

 

イーボのカッコよさに心を奪われる

若い人が多いのもうなずける

スケートボード、サーフィン、カーレーサー、レゴ

どれだけ趣味があるのだろう

どの分野でも一流になれる可能性が感じられるほど

多才な人であるイーボとはいったい何なんだろう

 

天は二物を与えずというが

例外もあるという見本のような人。

 

オートバイのレーサーとしても活躍する

趣味さえも仕事としてしまう万能の若者

 

 

ワン・イーボが与えてくれるもの

 

イーボの美しさを丸ごと写し取った

「陳情令」のラン・ジャンは

イーボの鮮烈な美の記念碑である

 

彼以外にラン・ジャンを演じられる俳優はいない

 

ワン・イーボは

いわゆるハンサムという範疇には入らない

「絶世の麗人」だ

 

そんなワン・イーボを見たいだけ見られる私たち

その幸運を喜びたい

 

「陳情令」は

ワン・イーボの

究極の美と

秀逸な演技が

全編通してちりばめられた

映像美術館だ