かつて日本には、余りにも美しき大和魂を持つ偉人が沢山おられました。

そして余りにも早く、旅立たれました。

 

前田利貴陸軍大尉もそのお一人、加賀・前田藩分家ご出身、馬術のオリンピック候補、文武両道、まさに前途洋々たるお方でした。

 

小林よしのり先生もベストセラー『戦争論』で大尉の気高きお姿を描かれ、ご存じの方も多いと存じます。

 

小林先生に「慰安婦、南京事件などなかった」資料を提出され、『戦争論』の生みの親として知られ、石原慎太郎先生もご著書に推薦文を寄せられた、水間政憲先生(ご著書『ひと目でわかる日韓併合の真実』、『完結「南京事件」--日米中歴史戦に終止符を打つ』多数)、「田母神論文と自衛官の名誉を考える会」顧問、阿羅健一先生(ご著書『決定版南京事件はなかった』多数)、この両先生のご功績により、日本の自虐史観は一掃されました。

 

大尉はインドネシアの皆様から慕われ、裁判でも皆様は大尉に有利な証言をしたにもかかわらず、死刑判決、オランダ側は植民地を奪われた恨みに加え、文武両道で、すべてに恵まれていると見えた大尉に対し、最初から敵視していたからとも言われます。

 

兄の帰りを待つ弟さん、妹さん宛てのご遺書には、

「兄が死の判決を割合に平然と受けることが出来たのは、之全く御両親の御教養の賜に外ならず、之を見ても我々の御両親は我々が知らぬ間に人間最大の修養をちやんとして居て下さつたのだ。(中略)今となつては其の高恩を何一つ御報いすることが出来ないのは慙愧に耐へない。故に皆は是非兄に代わつて御両親を大切に孝養を尽くしてください」、「如何に兄を極悪人なりと軍法会議で決定しても一般の声は善人なりと言ふ。之れ丈でも充分ではないか」(TT)

 

植民地を奪われたオランダ側の「私怨」は、大尉死刑のみならず、インドネシアの日本人捕虜の方々に対しても、皆が半死半生となるほど大変な虐待、犬や猫の物真似をさせ、夜中に突然起こされ、コンクリートの上に二時間も座らせられ、罵詈雑言を浴びせ、日本人同士の殴り合いをさせ、床にまいた米粒を這いつくばって食べさせる等々、かつて日露戦争で、捕虜となったロシア兵を手厚く遇したのとは大違いです。

 

大尉は死刑執行に際し、

1.目かくしをせぬ事

2.手を縛らぬ事

3.国歌奉唱、陛下の万歳三唱

4.古武士の髪に香をたき込んだのに習い香水一ビン(之は死体を処理するものに対する私個人の心づかいであります)

5.遺書遺髪の送付以上全部承認。

 

当時私の決心は、自動車から下りたら、裁判長並びに立会者に微笑と共に挙手の礼をし、最後に遺留品として眼鏡を渡し、それから日本の方を向いて脱帽最敬礼、国歌奉唱、両陛下万歳三唱、合掌して海行かばの上の句を奉唱し、此の世をば銃声と共に、はい左様なら、と言ふ順に行くつもりで、私の様な凡人に死の直前に歌が唄へるかどうか、之が最後の難問題だと思います。皆様に対し遺留品として糸、針、古新聞、本、燐寸、其の他手拭、歯ぶらし、衣類なんでも申出に応じます。前田』

 

処刑前夜、大尉は共に処刑される穴井秀雄兵長に対し、

「穴井君。左のポケットの上に白布で丸く縫いつけましたか」

「はい。明るいうちにつけておきました」

「白い丸が心臓のところにあたる。明日は早いから目標をつけて置かぬと弾が当たりそこなったら長く苦しむだけだからね。発つ時は、毛布を忘れないように持って行きましょう。死んだら毛布に包んでもらうのです。砂や石が直接顔に当たって、ちょっと考えるといやな気がするからね」・・・

 

翌朝早く、二人は願われたとおりの手順と態度で処刑、大きな声で歌も歌い、何かお言葉を交わされ、静かに笑い声を上げられた直後、昭和23年9月9日午前5時45分。

わずか31歳、ゆえなくして刑場の露と消え、余りに早い旅立ちでした・・・

真実を知る現地の方は、今なお「日本は悪くない」と語り継いで下さっているそうです。

 

大尉の辞世の句

「国のため棄つる命は惜しまねど 心に祈るはらからの幸」

「身はたとえ南の島に果つるとも 留め置かまし大和魂」

 

 

オランダ側も、このお二人のご最期には、大変な恐れと後ろめたさで一杯になったのでしょう。あれほどひどかった虐待も、その時以来なくなったのだそうです。

 

「我々はどうせ死ぬのだ。この虐待は我々一身に引き受け(中略)、同胞の人に少しでも虐待の及ばぬように!と申し合わせ神に祈っている」お二人の祈りは神に通じ、お二人とも靖国の神になられました。

 

靖国神社のみたままつりは明日16日まで、まだの方は是非、ご参拝下さい<(--)>

そして遊就館も。

ご英霊のお写真、今もなお生きていらっしゃるとしか思えないお顔に驚きます。

自決されたあの阿南惟幾大将のお写真にもそのように感じましたが、「神」となられたからでしょう。合掌<(--)>