ゆーちゃんは浪人を経て大学生になりました。
偏差値の高いところを目指していたので、
浪人も覚悟はしていましたが、それでも平気ってことはないですよね。
子どもが浪人するとなった時、予備校の先生や親、周りの人はどんな声掛けをするのでしょうか。
「難しい大学を目指すのだから、浪人をするのは当たり前」
「長い人生、若いうちの一年や二年の遅れは大したことはない」
「現役で合格をするより、浪人をして苦労をした人の方が強くなれる」
といった感じでしょうか。
確かにそうですね。
これらの言葉に理解は出来ます。
でも、ズバーーーーッと浪人生の心に響く言葉ではないような気がします。
うんうんと納得は出来ますが。
そんな中、素晴らしい対応をした人がいます。
それは、ゆーちゃんの高2、高3の担任の先生です。
浪人生の時に、ゆーちゃんは担任だった先生に会いに行きました。
国立大学附属高校だったので、公立高校のように先生の異動がないので、いつでも会えるのがありがたいです。
先生は、高校生の時からゆーちゃんの素直さを評価してくれていました。そして、
「これまで、沢山の生徒が医療の大学へ進学したけれど、先生がもし病気になった時、この子に見てほしいと思う子はいなかった。成績がいいからってだけでその道へ進む子が多い。でも、ゆーちゃんには先生が病気になった時、見てほしいと思う」
と言われたそうです。
この言葉だけでも嬉しいのですが、素晴らしいと思ったのは、この事ではありません。
先生は、一冊の本をゆーちゃんに渡してくれました。
本のタイトルは忘れたのですが、
上皇さまが天皇陛下の時に、心臓手術をした時の執刀医が書いた本でした。
ゆーちゃんが読んだ後、Chinamamaも読んでみました。
天皇陛下の心臓手術をした医師って、どんな人を想像しますか?
普通は、東大理Ⅲ卒の医師を想像しませんか?
入院先も東大附属病院で。
しかし、天皇陛下の心臓手術を執刀したのは、
二浪か三浪をして、私立大学の医学部に進学をした医師でした。
浪人中は一心不乱に猛勉強をしていたのかといえば、そうでもなく、パチンコにハマっていたとのこと。
え???
パチンコ???
でも、このパチンコのおかげで微妙な手の動きを身につけたそうなのです。
Chinamamaはパチンコをしないのでよくわかりませんが、パチンコって微妙な手の動きが大事で、ちょっとの動きで玉の動きが変わるとのこと。
その微妙な手の動きの取得が、心臓手術にも活かされているとのことで、なんと天皇陛下の心臓を手術するまでに。
もちろん、勉強もしたでしょうがね。
現役で大学に入学する人がすごいのではない。天皇陛下の心臓手術をしたのは、浪人を経験した人である。
そんな事を先生は伝えたかったのでしょうか。
ゆーちゃんが来ると連絡を受け、この本を購入して待っていてくれた先生。
帰宅したゆーちゃんは、どんよりした浪人生の顔ではなく、元気いっぱいの顔でした。
このような対応をしてくれた先生に感謝しかありません。
言葉の励ましではなく、こんな対応もあるんだなあと、勉強になりました。