今日は仕事から帰ったあと、しばらくずっと認知症の祖母の相手をしていました。
特に最近わたしたち家族が困っているのは、祖母の頭の中はすっかり子供時代になっていること。
例えば学校に行こうとしたり、もうとっくに死んでしまった親兄弟たちがいると思い込んでいたり、ここを祖母が生まれ育った樺太だと思っていたり。
とにかく昭和10年~20年あたりの記憶が今は強くなっているみたいで苦労します。
たまにだけど「空襲だから逃げれ」だの「露助が攻めてくる」だの「家が燃えてるんだ!見てきてくれ!」だの言って、いったい今をいつだと思っているのやら。
いちいち否定するのも大変なので
「それじゃあ、ばあちゃんの世界観に合わせてやるかぁ。」
と思い、しばらくYouTubeで昭和初期の頃の映像を見せてやったら落ち着くかな?と思ったのもつかの間。
たまたま慰問袋を作っている映像が出てきたかと思えば急にわたしに向かって
「ほれ!あの慰問袋、よく一緒に作ったしょ!」
と言い出して、
「わたしをいつの生まれの人間だと思ってるんだか…友達か何かだと思われてるのかな?」
と思いました。
そういうことが今日はあって面白かったです。
もう戦争が終わったことも、B-29に追いかけ回されることもないというのも、機銃掃射もなく焼夷弾も落ちてこないことも、今は令和だということも祖母には教えたけど、たぶんそのうちまたすぐ忘れると思います。
◇◆終わり◆◇