中国医薬品業界に関連する制度面での予定・予測を、以下にいくつか纏めました。

 

 

7月中旬 各省の重点コントロールリストが公布

 

201971日、国家衛生健康委員会は《第一回 国家重点コントロール医薬品リスト(化学医薬品およびバイオ製品)》を発表した。

20181212日に国家衛健委から発表された《補助医薬品の臨床応用管理に関する通知》に基づいて、今後各省は715日までに、原則20品目以上のリストを公表する予定だ。

 

 

7月 新版医保リストを公表

 

国家医保局が2019419日に公布した《2019年国家医保医薬品リスト調整方案》では、新版の医薬品リスト及び談判医薬品リスト()7月に発表されると記載されている。

 

医保リスト調整の考え方に基づき、国家基本薬物・抗癌剤・希少疾病等の重大疾病治療薬・慢性疾病治療薬・小児用薬・救急医療用薬などが、優先的に収載される予定だ。

 

現在リスト審査の最終段階に入っており、新薬の収載といったニュースが今後出てくるだろう。

 

 

9月 重大な医療改革政策が制定される

 

201964日に公表された《医薬品衛生体制改革強化に関する2019年重点課題》の中で、医薬品集中購買および使用を突破口とした更なる医療制度改革案が、9月末までに策定される予定だ。

 

 

DRG支払いの施行による医薬品プロモーション活動への影響

 

先日、国家医保局・財政部・国家衛生健康委・国家中医薬局が合同で発表した《疾患別関連群(DRG)に基づく支払いの国家パイロット地区リストに関する通知》において、北京・天津・河北省邯市といった30の都市が、DRG支払いの国家パイロット地区に指定された。

 

この制度は、2020年にはテスト施行を行い、2021年に本格施行される予定と見られている。過度の治療、医薬品処方や検査費で稼ぐ過去のやり方を変革すべく、徹底的な革新が始まっている。

 

 

9月 注射剤使用に関する具体的な規範・管理方法

 

《医療機関 医薬品管理ルール》が下半期に公布される予定だ。「服用できるものは注射しない、注射できるものは点滴しない」という判断軸に従った医薬品の使用を促進するものだ。

 

同時に、下半期には三級公立機関への審査が全面的に始まり、また二級以下の公立機関に対する審査業務の推進も行われる。三級医療機関の審査結果については、補助医薬品収入の全処方数に対する割合等が審査対象となる。

 

 

下半期 MR転職の増加

 

4+7集中購買、国家医療保障局による各種施策、更に財務部と国家医保局が共同で製薬企業の会計検査に乗り出したりと、製薬企業を取り巻く環境は日々変化している。プロモーション活動及び組織人員構成についても再構築が余儀なくされ、MRも影響を受けると考えられる。もしかしたら、転職という形で自身に最適な職務を選択するMRが増えるかも知れない。