インスタグラマーの悲劇
『映え写真が並ぶインスタグラムの最後の投稿は、死を告げるものだった。
元モデルだった美しきインスタグラマーは、絶景を背景に崖の上から自撮りした直後、足を滑らせ転落死してしまった。
ベルギーに暮らすゾーイ・スノークスさん(33)は旅行が大好きで、澄んだ海や広大な大地を背景に自らが写りこんだ写真をインスタグラムにたびたび投稿していた。
11月2日、この日も夫と2匹の愛犬とともに、絶景スポットを求めてベルギー南部を訪れていた。朝早くから身支度をすませると、お目当ての崖に向かったという。
到着すると、スノークスさんはスマホを持ちながら崖の淵まで歩みを進めた。このとき、夫に対して犬をしっかり見張るよう促した。言われるがまま、夫が犬に目を配り、再び視線を崖に戻すと、そこにスノークスさんの姿はなかった。
夫は、メディアの取材に対し、「水飛沫が舞いあがり、写真を撮るにはうってつけの場所だった。でも、ほんの5秒たらずで消えてしまった。なんの音も叫び声も聞こえなかった」と振り返っている。
必死にスノークスさんの名前を叫びつづけるも、返答はない。崖の下には、大きな川が流れているだけだった。
夫はすぐさま救急隊に通報したが、その場所はフランス語が主流の地域。フランス語が不得手な夫は、うまく意思疎通できない。やむなく近くのホテルに助けを求めると、救急隊や警察、スキューバダイバーが現場にやってきた。
その後、スノークスさんの遺体が発見されたという。回収されたスマホを見ると、そこには事故直前に撮影された自撮り写真がしっかりと残っていた。
「妻は崖から真っ直ぐ前を見ていたよ。遺体が見つかった川も写っている」とその悲しみを語っている。
事故翌日、スノークスさんのインスタグラムには、その死を知らせる画像が投稿され、多くの反応が集まった。
ニュースサイトのコメント欄にも、 《ソーシャルメディアは、時として人を死にいたらしめる》 《本人にも、残された家族にとってもつらい最期だっただろう。安らかに》 《恐ろしい話だよ。いいねの代償は大きいものだ》 などのコメントが並んだ。
絶景を求めすぎたインスタグラマーに襲いかかった、あまりにも突然の悲劇だった。』
インスタグラマーというのは自分の姿をみんなに称賛されて満足する人が多い。
自分の写真にどれだけ「いいね」がついたとか、賞賛のコメントがついたとか。
この方は元モデルだから余計そうなんだろう。
逆に言えば、自分の思っていたほどの賞賛が得られなかった場合は、もっとすごいアングルや景色で撮影ということになるのだろうね。
とくに 自撮り棒などが開発されて、人気を博しているのもそういった人間の心理が働いているからだろう。
インスタグラマーの生き方をとやかく言うつもりはないが、年に数回このような悲劇が起きている。安全だけには気をつけてほしいと切に願うね。
インスタグラマーだけでなく、他のSNSでも迷惑Youtuberなど自分の安全や人の迷惑になっていることもあることを自覚して、それぞれ楽しんでもらいたいなと思う。
今回は夫の目の前で起きた悲劇で、ご主人にとってはかなり心痛の出来事だった。しかし一方で、もし一人で行っていたら行方不明者として何年も家族を苦しめることになったかもしれないよね。
家族としては生きていると信じたいから、色んな手段で捜索するだろう。お金も時間も労力も使う。捜索に協力する人にも多大な負担を強いる。
そのようなことを考えたら、危険な撮影だけはやめてほしいね。時々、入ってはいけない所に入って撮影する人も見かけるけど、そういう迷惑インスタグラマーの存在は、インスタグラマーそのものへの非難となって返ってくるかもしれない。
「いいね」や賞賛コメントを求める心理をうまくコントロールすることが一番大切で、逆に言えば一番難しいことかもしれないね・・・。
ベルギーは小さい国だけど、オランダ語系とフランス語系の言葉を使っている国。
緊急時にも対応できないシステムはどうかとおもうけど・・・。ベルギーも考えた方がいいね。