2500円の最低時給の行方 | 世界面白ビックリニュース

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スイスの最低時給の決め方


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140519-00000025-jij-eurp


『【ジュネーブ時事】スイスで18日、労働者の時給を最低22スイスフラン(約2500円)、月給では最低約4000フラン(約45万5000円)に義務付ける是非を問う国民投票が行われ、反対76.3%、賛成23.7%の圧倒的多数で否決された。投票率は55.5%。

 労働組合などが主導して提案したが、賃金が既に世界最高水準に達している中、さらなる賃上げで産業空洞化、雇用削減や失業などを招く恐れがあるとの認識が幅広く浸透した。

 スイスでは現在、最低賃金を一律に定めた法律がなく、一部の州が独自に設定しているほか、業種ごとの労組が「慣習」といった形で事実上の最低賃金を定めている。』 


  ヨーロッパの小国スイスで、最低時給と月給を義務つける国民投票が行われ、反対多数で否決された。

 労働者の最低時給を日本円で約2500円、月給で45万5000円とする国民投票だ。

 それにしても、時計などの精密機械は伝統的産業としてあるけれど、スイスには他に突出した産業はない。

 他のヨーロッパの国と比べても、最低時給や月給がいくらなんでも高すぎる!

 最低時給ってことは、それ以下で雇用してはいけないってことだからね。労働者としては嬉しいけれど、経営者の資金繰りを考えると、妥当な決断だよね。

 労働者としても一時的には嬉しいかもしれないが、結局は経営が立ち行かなくなって、会社や工場が潰れてしまえば労働者自体も路頭に迷うことになる。

 そんなのよく国民投票などするなと日本人は思ってしまうけれど、それがスイスの良さでもある。


 スイスヨーロッパの中央に位置する小国だ。しかし、EUには加盟していない。周辺の国がみんなEUに加盟しているのに、小国のスイスだけは加盟せずに独自の道を歩んでいる。

 スイスは長年独自に築いてきた経済や政治体制をEUに入ることにより、EU基準に合わせたくないのだ。逆に言えば、スイスは小国だけれど経済などにも自信を持っている国といえる。


 国際機関も多く、スイスに本部を置いているしね。

 スイスでの国民投票は、ある意味本当の意味での民主主義だと思う。

 どこかの国のようにお金持ち育ちの2世、3世の政治家のお偉いさんが、実態をろくにわかっていないのに、トップダウンで法律を作ると言う感じではない。

 小国だからできる部分もあるが、国民投票は直接国民の意見を聞けるから実際の世論がよくわかるよね?

 自分達1人1人が自分達の国の運営を担っていると言うスイス人の意識は、日本人の比ではないだろう。

 自分達で考え、選択する。もちろん権利だけでなく義務も。スイスは永世中立国を宣言しているが、スイス人男性には徴兵制度があるなど独自の国の防衛方法を取っていたりするしね。

 他の国と同調するのではなく、自分達がより幸せに暮らせる方法を自分達で考え、決定する。


 このスイスのニュースをみて、とんでもなく高い最低時給の設定にわざわざ国民投票するなんて、なんて効率が悪くアホなやり方なのだろうと思った日本人も多いのではないかな?


 でも、ちょっと見方を変えると、日本が見習うべき点も含まれているんではないかと思うんだよね。