「大阪の電気屋の値段表示ってどうしてあんなにわかりにくいの!?」
と、同僚のRちゃんが、昼休みから帰るなり、いきなり私に訊いてくる。
東京出身の彼女。
諸般の事情で大阪に来てかれこれ何年になるか、詳しくは知らないけれど、この度めでたくマンションをお買い上げ。
「いつかは東京に帰る」と言いながら、なんだかんだで大阪に骨を埋める覚悟をしたみたい。
最近の彼女との会話はもっぱらその新居のお話し。
やれカーテンがとか家具がとか。
そしてこの際クーラーと洗濯機も新しくしたいんだとか。
しかし「昨日のお休みに色々電気屋まわったし、さっきも近所にあるYMD電気へ行ってきたんだけど、値段表示が曖昧すぎて…あれはいったいいくらなの!?」
と憤慨している。
曖昧?
私「???…値段は書いてあるやろ?」
R「あるけど、それに斜線がひいてあって“更に値引き!”ってなっててわかりにくい!」
私「いや、だからそこから値引き交渉しまっせって事やん。お店の人に訊いたら答えてくれるよ」
R「そんなややこしい事しないで、ズバリな金額書いて欲しいわ!全くわけわかんない!」
私「いや、だから値引き交渉が…」
R「その『値引き交渉』とか、更に訳わかんない!大阪のそういう感覚がわかんない!しかも私、絶対そんな事出来ない…恥ずかしい」と落ち込み出す。
生まれてこのかた、大阪しか知らない私には『恥ずかしい』の定義が解らないんだけど…と困り顔の私を上目遣いに見ながら
「ちまりん、帰りについてきて…お願い」
なんて、こぼれ落ちそうなでっかい目でお願いされてしまった。
「しゃーないな。帰りに一杯おごってくれたらえぇで」
と交渉成立。
さて、クーラー売り場のおじさん(関西風に言うと『おっちゃん』)と最近のクーラーの傾向について暫く談話した後。
私「結局これっていくらになるんですか?」
お「そうやね。だいたいこの表示から5000円引いたくらいにはさしてもらいます」
私「え?そんだけ?」
お「いや、もうこの表示自体が底値になってる値段やからね」
私「ふ~ん。そうなんやぁ。どうする?Rちゃん?」
R「う~ん…」
私「日にちあるし、また考えてもいいかもね」
お「お客さん、だいたい予算はいくらぐらい?」
はい、ここから本格的な値段交渉。
ウダウダと交渉するRちゃんと、電卓を叩き段々と小声になるおっちゃんを見守りつつ、ちょっとした合いの手を入れる私。
その間約30分。
「もうお客さんだけ!この値段で底値!」ってとこまでおっちゃんが提示してきたところへ…。
私
「もう一声!!!」
おっちゃんの苦虫を噛んだような顔。
はい。
交渉成立ですね。
結局表示価格より25000円近く引かせて頂きました。
てゆーか、私もそんなに交渉は上手い方ではないですので、粘ればもっと引いてくれたりするんだろうけど。
だいたい電気屋さんだってこれくらいは想定の範囲内でしょう。
苦虫噛んだような顔して演技ぶってもわかります…てこーゆーとこが『大阪らしい』んやろか(笑)。
まあ、お互い要らぬ時間と労力は省エネで…って事で、妥当な値段と相成りました。
さて、勝利の一杯…やって帰りましょう~♪