『ごめんなさい、遅くなっちゃった。』
『おまたせ、ショウちゃん』
『えっと…待ちました?…』

ひとりになった僕は図書室の入り口で
シミュレーションをしていた。

カズくんと外に出たからショウちゃんは待っててくれてるはず。
でもジュースを買いに出たにしては時間が経ちすぎてる…うん、それは自覚している。
どうしよう。
ショウちゃんにどんな言い訳する?


僕は自分の手を見て考える。



「ってか、ショウちゃんのジュース買ってなくない?」
「いいよ、マサキ。今オレ、そんなに水分必要ないから、」
「んひゃっっ、、ショウちゃん!?」



何も持ってない手に気づいてプチパニくった僕の後ろからショウちゃんの声がして

ええっと振り向いたら
にこにこしたショウちゃんがそこにいた。



「あ、、、え、と。ショウちゃん?」
「ふたりとも帰ってこないなって思って。体育館の方の自販機まで行った?」
「あ、あ、はい、、、
ショウちゃんの分、忘れちゃってて」


わわわ、申し訳無さすぎる、、、、、、、

そんな僕にショウちゃんは相変わらずの笑顔で、それから腕を伸ばして


—ぽん。


僕の頭に触れた。

びくっ、、、

思いがけない行動と
自分の方がなぜか照れちゃって
1歩後ずさった。


「マサキ?」
「あ、えと…ごめんな……」
「そんなに気にすることないよ.」


んー、、と腕組みをしたショウちゃんは


「で、二宮くんは?」
「あ、大野先生に鍵を返しに行ってます。」
「大野先生?来てるんだ。じゃ、連絡しとこう。」


すぐにスマホを出して
指を動かしているショウちゃんも、
かっこいいけど
……

後ろめたいなぁ、、、、