「…ちょっとだけだよ。」
「うんうん、ポイントね。
だーいじなことだけ重点的に」
カズくんになら話してもいいよね、と僕は僕に聞いてみた。
聞かれた僕はいいんじゃないって答えた。
『ショウちゃんとのこと、聞いてもらいたいんだよね。カズくんに認めてほしいから。』
……そっか。
「カズくん、僕ね、櫻井さん、櫻井生徒会長が好きなんだ。それは、、、彼も知ってるし、受け入れてくれた。僕の気持ち。」
「それでね、カズくんが言ったとおり
、、、、、キス、、、、、してた。さっき。
僕の手があたっちゃったから櫻井さんの眼鏡がずれちゃって、、、」
「ええと、だから、カズくんが戻ってきたとき、眼鏡を外してて」
僕がしどろもどろでしゃべってることを
カズくんは黙って聞いていた。
僕と目線を合わせないようにしてうつむき加減で。
「…ごめんね、カズくん。」
カズくんはあまりにも静かで
体も動かさない。
僕に対してあきれてる?
それともあからさま過ぎて怒っている?
不安と申し訳無さでいっぱいになった僕は
カズくんに謝った。
「なんで謝るの?オレに。」